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ラジオで人気上昇、Creepy Nuts 菅田将暉とコラボ曲

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

ミジュージシャンとしてだけでなく、ラジオ番組『オールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)のパーソナリティーとしても人気を集めるヒップホップユニットCreepy Nuts(クリーピーナッツ)。彼らがラジオに感じている魅力や、ラジオがきっかけとなって生まれた、俳優・菅田将暉との楽曲『サントラ』『日曜日よりの使者』の制作秘話などについて聞いた。

スマホやパソコンで聴けるようになったことで、近年再注目を浴びているラジオ。SNSの台頭で、人柄やパーソナリティーがファン獲得につながる流れが生まれており、リスナーと距離の近いラジオを重視するミュージシャンも出てきている。

2018年4月から毎週、『オールナイトニッポン0(ZERO)』で見事な掛け合いを披露し、多くのリスナーを獲得しているのが、Creepy Nuts。MCバトル番組『フリースタイルダンジョン』での活躍を筆頭に、今や日本を代表するラッパーのR‐指定と、昨年DJイベント「DMC」で世界一に輝いたDJ松永による、2人組ヒップホップユニットだ。

トークの内容は、音楽の話はもちろんのこと、非モテトークから大好きなケンタッキー・フライド・チキンの話まで、深夜のAMラジオ感あふれるのが特徴だ。ラジオは音楽活動を行う上で、非常に大きな存在になっているという。

ラジオがライフラインに

DJ松永(以下、松永) 始めて3年になるんですけど、僕たちの曲を聴いてくれる人が明らかに増えたし、ライブの客層もガラッと変わりましたね。もともとはRさんのMCバトルのイメージが先行していたので、割とヤンキー的なファンが多かったんです。

R‐指定 確かにそうやったね(笑)。

松永 そこから『たりないふたり』(16年)という1stアルバムを出して、自分たちの音楽性や主張みたいなものを知ってもらえ、内省的なタイプのお客さんも増えていって。それでラジオをやるようになったら、いわば普通に道を歩いてるような人がライブに来てくれるようになりました。

R‐指定 ラジオから入ってきてくれたお客さんだと、音楽のライブに行くのが、俺らのが初めてみたいな人たちも結構多いみたいで。すごいうれしそうに見てくれてるんですけど、最初はどうノッていいのか分からない感じも。ただライブを重ねるにつれて、徐々に慣れていってくれてる感じもうれしいですね。

松永 あとラジオって、日常で起こった失敗談なども全部昇華できる受け皿でもあるんです。別にヘマをしても、ラジオでしゃべったらプラマイゼロ、むしろプラスになることもあったり(笑)。特に僕はDJなので歌詞も書かないし、SNSもあまりやらないので発信する場所がない。一種のライフラインみたいになってます。

R‐指定 それに、単純に2人ともしゃべるのがめちゃくちゃ好きなんですよね。ラジオをやっている瞬間自体が楽しい。

松永 しかも『オールナイトニッポン0(ZERO)』は深夜3時スタートなので、聴く側も労力をかけないとたどり着けない。だからふるいにかけられるんです。愛のある人だけが深夜3時に到達するというか。そうなってくると、全然語弊のあることも言えちゃう(笑)。リスナーがすごく汲み取ってくれるので、デリカシーのない自分を出せる場でもありますね。

ラジオ好きが高じた結果、Creepy Nutsはアルバムをリリースする際に「ラジオ盤」というものまで制作している。8月26日にリリースしたミニアルバム『かつて天才だった俺たちへ』でも同様。オープニングトークから始まり、曲と曲の間には楽曲紹介のトークが収録されているというものだ。これは深夜ラジオの延長線上にあるものだそうだ。

松永 昨年出したアルバム『よふかしのうた』で、初めてラジオ盤を作ったんですが、正直セールスの伸びがよかったんです。なのでこれを1回出しちゃうと、もう普通の通常盤は出せないというか(笑)。もういっそのこと雛形にしちゃおうみたいな感じですね。

R‐指定 俺らならではのものがあるのは、すごい強みと思ってて。俺らにとって大事な要素である"ライブ"を入れたライブDVD盤と、もう1つの重要な要素である"ラジオ"が入ったラジオ盤。そこに差はなくて、それぞれの良さを楽しんでもらえるようになっています。

松永 Rさんの書く曲ってギミックが多くて、何回聴いても聴き応えがあるというか。1回聴いただけではなかなか全部の要素を汲み取れないほど、いろんなものが詰まってる。その曲の解説が入れば、新しい聴き方だったり、実はこういう良さが詰まってるみたいなことを伝えることができるかなって。あと、ライブのMCでやる曲フリみたいな感じにもなればなと。

R‐指定 そうそう。俺はラップミュージック自体が話芸やと思ってるんです。ライブ中のMCはいわば枕で、曲が演目みたいな。ラジオ盤はその役割を果たしてくれてる。しっかり枕として楽曲紹介するものもあれば、全然関係のないオススメの飲食店の話をしたりもする(笑)。でもその関係ない枕が、後々つながっていったりもしています。

今までで1番苦労した曲に

今回のニューアルバムには、菅田将暉とのコラボレーション楽曲を2曲収録する。Creepy Nutsにしては珍しいロックナンバーの『サントラ』、もう1曲は、ザ・ハイロウズの『日曜日よりの使者』のカバー曲だ。実はこれを作ることになったきっかけもラジオだ。菅田将暉が『オールナイトニッポン』の月曜日を担当しており、昨年の7月頃からお互いの番組で「楽曲提供したい」「一緒にやれたら面白いかも」などとメッセージを発信し合うなかから実現したそうだ。

R‐指定 昨年8月に菅田さんのラジオに出演させてもらったときに「じゃあ一緒に曲を作りましょう」となったんですけど、なかなか制作に入れなくて。松永さんが「DMC」の国内大会で優勝し、その後「DMC」の世界大会でロンドンに行って世界一になってという期間も経て、10月ぐらいにやっと作ろうと。ただそこからまたごちゃごちゃとなって(笑)、今年に入ってようやく制作が始まったという流れですね。

松永 昨年の下半期は本当に忙しくて。ただ、その後コロナでライブができなくなったことで、良くも悪くも曲を作る時間ができた。今回は初の外部ボーカル曲ということで、菅田さんの声の特徴を生かすなら、やっぱりロックチューンかなと。ただ自分たちがやったことのないジャンルだったんで、手癖では作れず、積み上げてはゼロにするという、トライアンドエラーの繰り返しでした。

R‐指定 菅田さんと歌詞の打ち合わせをしたときは、お互いの仕事の話ばかりで盛り上がっちゃって(笑)。2人の目線がそこにあるってことは、テーマは仕事かなと。それに菅田さんが俺らの曲の『生業』を好きと言ってくれてたので、Creepy Nutsと菅田将暉の生業を対比して書こうと決めました。ただそこから作り始めたんですけど、なかなか大変で…。

松永 俺もそうだけど、本当にすごく時間がかかってたよね。

R‐指定 本当に何パターンも作りましたね。曲の1行目にある「悩み事/隠し事/私事だらけを書く仕事」という歌詞は、もともと自分のラップを語るときに、いいフレーズやと思っていたもの。じゃあ菅田さんはどんな仕事やろう? みたいな感じで作ったのが2行目の「悩み事/隠し事/のみこんで笑顔でやる仕事」。そういった感じで、それぞれを対比させて作っていった歌詞を松永さんに見せたら、「めっちゃいいじゃん」って言ってもらえて。

松永 そうだった。この曲は完成するまでに何カ月もかかったし、Creepy Nuts史上1番苦労したぐらいじゃない? 周りのスタッフも、新しいものを作ろうとしてるから判断するのが難しかっただろうし。ただ、菅田さんが歌を入れてくれたときにやっと完成が見えた気がした。

R‐指定 菅田さんて、声に生々しさというか、脈打ってる感じがあるんですよね。だからそれが歌になると、一気に鮮やかさが増して血が通った感じになるんです。

あえて削ぎ落した歌詞

『日曜日よりの使者』は、もともと18年の『VIVA LA ROCK』(以下、ビバラ)に出演した際に、亀田誠治やピエール中野らと組んだユニットVIVA LA J‐ROCK ANTHEMSでカバーした1曲。曲中には、その時にフリースタイルで行った「本当の言葉はいつでも誰かを傷つける/だから俺はテキトーなウソでもついてその場を切り抜ける」といった約10小節のラップパートが2カ所入っている。

R‐指定 菅田さんと一緒にゴハンに行ったときにもう1曲ぐらいやりたいねって話になって。菅田さんが「ビバラ」の時の『日曜日よりの使者』の映像を見ててくれたみたいで、「あれどうですか?」と言ってくれたんです。

松永 あの曲は評判が良かったから、どこかで形にしたいと俺らも話していた。だから歌詞も当時とほとんど変えてないんだよね?

R‐指定 そうそう。たぶん曲用に考えて歌詞を書いたら、もっと詰め込んで、あんなシンプルな言葉の乗せ方にはなってない。ただあのときはライブで、しかもフリースタイルで披露したから、その場にいる人たちに一瞬で聴いて分かってほしくて。だから、すごく内容を削ぎ落とした。

松永 でもザ・ハイロウズさんの曲も、シンプルな歌詞を紡いだものが多いからそれが合ってたかもね。複雑に入り組むのは違う気がする。

R‐指定 あとレコーディングのときは、亀田さんとか「ビバラ」で演奏したときのメンバーが集結してくれて。2月のコロナ前の時期だったのによく全員そろったなという感じでしたね。

松永 彼らを迎えたり、菅田さんとコラボするなど、いろんな人の力を借りて作ったのは今回が初めてで。これまでは、俺たち2人がいかにヤバいかを分からせようという思いが強かったから、2人だけで成立するような曲作りをずっとしてたんです。でも今は、周りの人たちに受け入れられたという実感を持てたから、できたのもあるだろうね。

R‐指定 それは絶対にある。昔と違って人の手を借りても俺ら自身がブレることないしね。他人からの評価にも揺らぐことない自信を持てるようにもなってきたと思います。

『かつて天才だった俺たちへ』
 表題曲は、帝京平成大学のTVCMソング用に書き下ろし、1人1人が生まれたときから備え持つ才能や可能性について、エールを込めて歌う。一方、『ヘルレイザー』では、コロナ禍において思うように行うことができないライブを同名映画内に出てくる「禁断の箱」に例え、熱い思いをにじませている。(ソニー/ラジオ盤2200円)

(ライター 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2020年10月号の記事を再構成]

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