良い本と偶然に出合う場を演出 ネットと書店がコラボ

書籍ダイジェストサービスをオンラインで展開する情報工場の藤井徳久社長
書籍ダイジェストサービスをオンラインで展開する情報工場の藤井徳久社長

読書には楽しむことや知識を増やすことに加えて、発想のヒントを得るという効用がある。偶然の出合いや予想外の発見を意味する「セレンディピティ」をテーマに、良い本を見つけてもらうブックフェアがオフィス街の書店で開かれている。オンラインで書籍ダイジェストサービスを展開している情報工場(東京・港)が企画した。リアルの書店で「いつもと違う本との出合い」を提供する演出とは――。

◇   ◇   ◇

催しは「SERENDIP(セレンディップ)書籍フェア」。ブックファースト新宿店(東京・新宿)と、丸善丸の内本店(東京・中央)の2カ所で開催中だ。ブックファースト新宿店でのフェアのテーマは「普遍×変化の兆し―セレンディピティを起こす150冊」。(1)驚く、(2)深める、(3)乗り越える、(4)見通す、の4つの視点で分類して陳列した。丸善丸の内本店では「未来への気づき」をテーマに80冊を選んだ。開催期間はブックファースト新宿店が11月13日まで、丸善丸の内本店が11月30日まで。

ネット検索では出合えない

情報工場の藤井徳久社長は「業務上の必要や自分の興味の範囲内で探していたら、出合うことのなかったであろう良い本は多い。そんな本を、書店を訪れたビジネスパーソンに見つけてもらうのが狙いです」と話す。変化が加速している時代にビジネスで成功するには、幅広い視野と新しいものへの好奇心が不可欠だ。本を読むことで発想力を高めようと思ったら、ネット検索や書店の新刊・ベストセラーのチェックだけでは物足りない。そもそも自分の知らない言葉では検索をかけられないから、ネットには未知の世界を知る上で限界がある。

情報工場は書籍ダイジェストサービスの「SERENDIP(セレンディップ)」をオンラインで提供している。定額制のサブスクリプション型ビジネスだ。毎週火曜日から金曜日までの4日間、同社が選んだビジネスに役立つ書籍の一部分を約10分間で読める3000文字ほどの短縮版(ダイジェスト)にして届けている。自動車大手や化学大手など法人契約が中心で、約8万人の有料会員がいる。

選書の基準は、ビジネスパーソンに興味付けのきっかけを与えてくれる本だ。テクノロジーや文化、政治など幅広いジャンルを網羅し、まだ日本語で出版されていない海外の人気書籍も日本語ダイジェストで配信している。

ビジネス書などの書評を紹介
注目記事
次のページ
「叱れない上司」とゾンビを対比
ビジネス書などの書評を紹介