Men's Fashion

ストールは「森岡巻き」で差をつける 映像で解説

1からはじめる装いの教科書

2020.10.31

メンズスタイルの基本を分かっていれば、クールビズやテレワークなど、あらゆるシチュエーションで装いを決められる。ニューノーマル(新常態)にもスマートに対応できるはずだ。「服の着こなしもファッションも、ビジネススキルの一つ」と捉えるファッションディレクター、森岡弘さんとともに、ワンポイントで変わる着こなしのテクニックや小物の選び方などを、映像を交えて解説していく。今回は「ストールの巻き方」だ。




《ストールの巻き方 基本編》

少し肌寒くなってきたが、コートを着るほどでもない。そんな季節に重宝するのがストールやマフラーだ。ノータイのジャケットスタイルのときは、Vゾーンにボリュームが出て、秋の装いのアクセントになる。もちろん、コートの上でもいい。

「巻き方にはルールはなく、自由で構いません。ただ、ちょっとひと工夫すると『この人、すてき』と見られるアイテム。周りに与える印象も違ってきます。この映像が、自分流の巻き方を見つけるきっかけになれば」と森岡さんは話す。

森岡流ストールの巻き方

(1)巻かないで首から垂らす(垂らし巻き)

1 ストールを二つ折りや四つ折りにして首にかける。

2 ジャケットのボタンを留めて、シャツ、ストール、ジャケットの順でバランスよくレイヤーができるように、ストールをジャケット内に収める。

「垂らしただけでもいいが、ジャケットのボタンを留めると、裾からのぞくストールの端がひらひら動いて、印象的になる。ヨーロッパでは、こんな取り入れ方をする人がとても多い」

(2)ワンループ

1 ストールを二つ折りにして首にかける。

2 首に巻きながら、端をループ(輪)に通して軽く締める。

3 ループを少し緩め、端の布を広げながらサイドにずらす。

「ワンループはとても簡単で収まりやすいポピュラーな巻き方。結んだループを少しルーズに緩めて、ストールの端を広げながら、サイドや後ろにずらすと、同じ巻き方でも見栄えが違ってくる」

《ストールの巻き方 応用編・森岡巻き》

(3)森岡巻き

1 ストールの端の角をつまんで振って伸ばす。

2 10cmほど端を前後にずらして、二つ折りにして首にかける。

3 長い方の端をループに差し込みながら輪を作る。

4 短い端のほうをその輪に通して、ぎゅっと締める。

「どうやって結んでいるのか、周りも気になる巻き方。実はこんなに簡単に結ぶことができる」と森岡さん。この巻き方が森岡さんのいつものスタイルだ。「ストールは秋冬ならではのファッションの楽しみ方。私の巻き方は、装い全体のバランスを整えてくれるほか、首もとにボリュームを持たせ、小顔効果も期待できる(笑)。森岡流をまねしながら、自分ならではの巻き方を楽しんでほしい」と話す。

シルク、コットン、リネン、ウールなどさまざまな素材のストールを試してみたい

森岡弘(もりおか・ひろし)

グローブ代表、 ファッションディレクター&スタイリスト 早稲田大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社、「メンズクラブ」編集部に所属。退社後、株式会社グローブを設立し、著名人のスタイリングや広告のファッションディレクションなどを手がける。講演も多数。NIKKEI STYLE Men's Fashionの夏の装い直前講座のトークショーにも出演した。2020年からYouTubeで「森岡弘の着分は上々」を配信

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