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希望しない内定先に入社すべき? 氷河期世代の伝言

人事部の視点(22)

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NIKKEI STYLE

就職活動の学生と企業の接点である採用担当者が自身の体験や就活生へのアドバイスを語る連載「人事部の視点」。第22回はコロナ禍を目の当たりにした就活生が、あまり希望していない内定先に入社すべきか否かという悩みへの答えのひとつです。(前回は「就活の自己PRにガクチカは不要 身近な改善こそ武器」

こんにちは。エリーパワー人事部で新卒採用を担当している玉井亜以子です。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で、就活生の中には「考えていた就活と違った」「納得できる就活ができていない」と思われている方も多いのではないでしょうか。環境が変わりすぎて身近な先輩の意見も参考にしにくく、たとえ内定を得られていても、先行きへの不安を感じる方が多いかと思います。

未来が見えないときは歴史に学ぶ

過去を遡ると、みなさんと同じ気持ちを味わった世代がいます。それは1990年代初めのバブル崩壊から2005年ごろまで長く続いた就職氷河期、そして08年秋に始まるリーマン・ショックの影響を受けた2010年春の新卒から数年間の世代です。

特に就職氷河期世代は「ロストジェネレーション(ロスジェネ)」とまで呼ばれることがあります。リクルートワークス研究所(東京・中央)によると、2000年卒の大卒求人倍率は0.99倍で2021年卒の1.53倍(20年6月調査)を大きく下回っていました。厚生労働省「労働経済の分析」を読むと、就職も進学もしない大卒者は2000年に32.4%にまで高まったこともわかります。

就職氷河期に「就活がうまくいかない」と悩んでいた人は、今どのような社会人になっているのでしょうか。私自身が就職氷河期に大学を卒業したこともあり、複数のロスジェネ世代にインタビューしたところ、見えてきたことがたくさんありました。そのエッセンスが伝わるよう、今年の就活生から出た悩みにQ&A方式でお答えしたいと思います。

Q:内定先が希望していた企業ではありません。納得できていないので、来年も就活を継続しようか悩んでいます。どう考えたらいいでしょうか。
A:企業も大切ですが、それ以上に業界が大切。希望企業の業界は再トライが受け入れられやすい業界であり、さらに、あなたのこだわりが生かせる就活ができれば再トライも大丈夫。

「就活は、企業選びより業界選びが重要」と言われると「そんなの当たり前じゃないの?」と思う方もいると思います。ここ数年、新卒採用を通じて「就活を業界や事業への理解から始めたら、もっとスムーズに進むのになぁ」と感じることがよくありました。もちろん職種や社風も非常に重要なのですが、業界構造や事業形態が職種や社風にも大きな影響を及ぼします。

私は人事という職種でたまたま業界が異なる転職経験をしていますが、転職する際に「〇〇業界の経験がある方」と求められることもありましたし、業界が異なれば、組織への考え方・人材に対するスタンスも大きく違うと実感した経験もあります。

取材したロスジェネ世代も多くが転職や起業を経験していましたが、異業種へのチャレンジというよりは、同じ業種や今までのキャリアの延長線上にあるものでした。ここからもキャリアは「企業選びの前に業界選びが重要」ということが見えてきたのです。

もし内定先が希望業界であれば、その会社に進み、その業界に必要な経験やスキルを吸収するのも一つの道になるのではないかと思います。

あなたのこだわりを生かす

とはいえ「どうしても納得いかない!」という場合は、再トライしてもいいと思います。ただし業界によっては、再トライが受け入れられやすい業界とそうでない業界がありますので、まずはその点を十分に確認することが重要です。

その次に大切なのは、自分自身のこだわりを生かす業界・企業選びを行うこと。「再トライしたい」と思うのは、あなたが大切にしているこだわりがきっとあるのだと思います。そうであれば、こだわりを否定するのではなく、こだわりを大切にして生かすような就活をしてみませんか。

「生かすって具体的にどうすれば」とクエスチョンが浮かんだかもしれませんが、答えはとてもシンプルです。「あなたのこだわり=企業のこだわり」の式が成り立つ会社を探すことです。また「あなたのこだわり=業界のこだわり」の式が成り立てば、さらに候補企業の数は増えていきます。

就活がうまくいかないと「自分がダメなんじゃないか」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。就活がうまくいかないのは、企業と自分自身の間に生じたギャップが原因ではないでしょうか。

再トライの場合、面接で企業側から「なぜ再トライしたの」と質問されることが想定されますし、面接官の中には「この就活生はこだわりが強すぎて、もしかしたら柔軟性がないかも」と思う人もいるかもしれません。そんなとき、企業とご自身のこだわりに親和性があることが伝われば、「こんなにこだわれるのなら、多少困難が生じても頑張って活躍してくれそう」と印象を変えるも可能です。

ぜひ自分自身を否定せず、こだわりも大切にして、業界や企業と親和性のある就活をしてみてください。きっと納得のいく就活ができると思います。

決断した後の行動が大切

Q:自分ではあまり希望していないが、親が望んでいる内定先企業への入社を決めました。これでよかったのでしょうか。
A:自分の希望を優先するのか、親の意見を優先するのかが重要なのではなく、決断した後の行動が大切。キャリアは、失敗しても軌道修正は可能です。どちらを優先しても大丈夫なので、安心して決断してください。

人生の決断において、自分自身の意見を優先すべきか、親や大切にしている人の意見を優先すべきか。キャリアだけでなく、同じように悩む局面はあるかもしれません。

私自身は、自分自身の価値観を優先せずキャリアで失敗した経験から(「キャリアでの失敗~採用担当者が見つけたモノ」参照)、「自分の意見を優先した方がいい」とは思いますが、「親の意見を優先して入社して、本当に良かった」という話が複数のロスジェネから出たのも事実です。同じ決断をしても「失敗した」と思う人と「これでよかった」と思う人がいる。この差は何でしょうか。

各人のキャラクターや考え方、アドバイスの内容などにもよると思いますが、ロスジェネ世代への取材を通じ、私は「キャリアにおける決断の善しあしは、選択内容だけで決まるのではない。選択した後の行動が重要だ」と思い至るようになりました。

取材で浮かび上がってきた「就活に苦労したけれど、今は活躍している人たち」の共通点は「決断後に自分自身の選択を正解にする前向きな努力をしている」ということでした。これに気づいたとき、「自分自身の考えを優先しなかった」ということだけが私の失敗原因なのではなく、「現状を否定する思考から抜け出せていなかった」ということもあるな、と改めて反省いたしました。

とすれば、迷いながら入社しても大丈夫。入社後に「違ったかも」と思っても、そこから軌道修正は可能なのです。

もしベストの選択と思って入社しても、入社後に思わぬギャップを感じて「こんなはずじゃなかった」と思うことは誰しもが経験すること。そうなったら、活躍しているロスジェネ世代に共通の「選択を正解にしようとする行動」にぜひ力を注いでみてください。

また親の意見を優先しようと思ったあなたは、きっと人を大切に考えることができる優しい心の持ち主だと思います。その優しい心を生かして、企業の「ここ良いな」「ここに共感するな」というポイントも見つけてほしいと思います。あなたなら、そのポイントをさらにブラッシュアップすることもできるはずです。

そこまで努力してもうまくいかなかったなら、次のステップが頭に浮かんでも、納得して新しい選択ができるのではないでしょうか。

あくまで取材をもとに考えた私の意見を書いてみました。読者のみなさまには「こういう考え方もあるんだな」と受け止めていただけたら幸いです。コロナの影響を受けた就活生には、ロスジェネ世代の経験からお伝えできることはたくさんあるように思います。次回以降も折に触れて紹介できればと考えています。

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