点を生み、つなげる パラレルキャリアは変化楽しんで第9回 私的キャリア論(1) パラレルキャリア

写真はイメージ =PIXTA
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私のキャリアを4キャリア・コンセプトで見てみると

2017年7月、千葉県習志野市で開かれた「男女共同参画週間事業シンポジウム」に講演者・パネリストとして参加しました。テーマは「パラレルキャリア」。副業のススメ、と言ってもよかったかもしれません。

でも私のキャリアは一見直線的です。大学を出てすぐ外資系のコンサルティング会社に入り、一度の転職を経て43歳でMBA(経営学修士課程)の教授となりました。今も教育者として社会人や大学生相手に主に経営学を教えています。

シャインと同世代のドライバー博士の4キャリア・コンセプトは、シャインのキャリアアンカーに時間軸を取り入れたものと言えるでしょう。アンカーのうち経営管理志向を「リニア」、専門能力志向を「エキスパート」という基本的な方向性として、それぞれが時間とともに多方向に動いた場合を「トランジットリー(通過者)」、「スパイラル(らせん)」としています。

これで言えば私のキャリアはまさに、スパイラル! 経営コンサルタントの職人(エキスパート)として9年半、ボストン コンサルティング グループ(BCG)で過ごし、その領域での経営管理に挑戦したくなってアクセンチュアに転職。当時立ち上がったばかりの戦略グループでパートナー(共同経営者)となり、能力領域を広げてそのまま6年過ごし、次の教育領域に転じてもう早10年超。

・エキスパート(経営コンサルタント)9年→リニア(経営者)4年→スパイラル1(経営コンサルタント&経営者)6年→スパイラル2(経営学の教育者)13年

まさに4キャリア・コンセプトにピッタリです! でもこんなつもりで、キャリアの選択をしてきたんだったっけな?

パラレルキャリア:多くの点がつながって線となる

もちろん実際にはそんなに簡単ではありません。今もMBA教授だけでなく、いろいろパラレルにやっています。

こうして原稿を書いては、毎年本を1~4冊執筆・出版しています。この14年で30冊近くになりました。MBA教授として社会人学生向け講義もビジネス研修も手がけますが、一番時間を費やしているのはそれらではなく、親や教員・子ども向けの講演や授業です。年間数十回、全国の学校やPTAの集まりなどで親や教員向けの教育研修・講演を行いつつ、小学1年生から大学生まで幅広い子どもたちに「発想力」「決める力」といった授業をやっています。年間延べ1万人以上! 他にもNPO法人の理事をやったり、3人娘たちの相手をしたり、と活動はさまざまです。趣味としては読書も大好きで、それが高じて『戦略読書』なんて本を書いてみたり(笑)

おのおのでの経験や内容が、他のことに生きています。小学1年生に楽しい授業ができるなら、どんな大人向けの講演も怖くはありません。子育てに真剣に向き合ったことが、親向けの講演や家庭教育書のベースです。

でもこれらパラレルなキャリアたちは、アクセンチュアを辞めた14年前にいきなり始まったものではありません。そして、それらは全部がつながり、互いに高めあったりしているのです。まるでアップル創業者スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)が、自身のキャリアについて語った「Connecting The Dots」のように。

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