公的年金では不足 ライフステージ別老後資金のため方

写真はイメージ=PIXTA
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多くの人が不安を感じている「老後のお金」。不安を解消するには公的年金が老後の収入の柱となることを知って、公的年金をしっかりと、できるだけ多く受け取れるようにすることが大切、ということを前回お話ししました。

でも残念ながら、公的年金だけでは老後の生活費をまかないきれないのが現実です。足りない分は自分自身で準備する、つまり「自分年金」を作っておかなければなりません。そういわれても「いくら用意したらいいの?」とか、「どうやって用意したらいいの?」と思う人もいますよね。そこで、今回は自分年金の作り方を考えてみます。

時間をかけてコツコツ積み立てる

老後資金はいったいいくら用意したらよいのでしょうか。

2019年に「老後資金2000万円」が話題になりました。

この金額の根拠となっているのは、総務省の「家計調査」。無職の高齢者夫婦2人世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の家計を全国平均でみると、公的年金などの収入よりも支出が毎月5万円ほど上回っていて、赤字分は貯蓄などの資産から取り崩しているとみられます。そうすると、65歳から95歳までの30年間で5万円×12カ月×30年=1800万円取り崩すことになるので、65歳時点で2000万円程度の資産が必要、というわけです。

高齢の夫婦2人世帯といっても、受け取っている公的年金の額は人によって違うし、支出も世帯によって大きく異なります。持ち家があるかないかによっても住居費に大きな違いがあるため、2000万円というのは誰にでも当てはまるわけではありません。

なので、実際に老後資金がいくら必要かは、自分が受け取れる年金額と老後の支出の差額に老後の期間を掛けて自分で計算する必要があります。

とはいうものの、20~40代の人が現時点で、将来受け取れる年金の額を見積もるのはなかなか難しいものがあります。公的年金の給付水準は物価などによって見直されるし、厚生年金から受け取る年金の額は、加入していた期間の給料・ボーナスによって変わるからです。65歳までの給料・ボーナスの額を今予測することはできませんよね。支出だって、20年、30年先はどうなっているかわかりません。

ですから、具体的な金額の目標を立てるというよりも、老後資金は2000万円くらい、あるいはそれ以上必要になるかもしれないということを念頭において、少しずつ積み立てていきましょう。

数字でみるとものすごく多額のお金に感じられますが、自分年金が必要となるのは20~40年も先のこと。それまでの時間を活用して、少額でもよいから毎月コツコツ積み立てていく――自分年金を作るには、このシンプルな方法しかありません。

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