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2020/11/2
肉料理は「フランス産山鳩のロースト」

続く肉料理は「フランス産山鳩(バト)のロースト」だ。

本場フランスの星付きレストランでも腕をふるってきた栗原さんにとって、ジビエ料理のような王道フレンチは「これからもずっと作り続けたい料理」。エスニックや和のテイストを取り入れた親しみやすい料理を出す一方で、しっかりとした基本のフレンチのよさも、客に伝えていきたいという。

ほどよく熟成させた山鳩は付け合わせと一緒に口に運んだときに最高のマリアージュになるよう、シンプルにローストするのがポイント。山鳩の脇を彩る食材はサツマイモ、ギンナン、リンゴのローストと季節の味覚ぞろいで、さらにそこにフォアグラも加わったゴージャスなラインアップ。滋味豊富な食材に彩られたプレートにはさばいた後の骨を煮出した「ジュ」(フランス語でだし汁を表す)が回しかけられている。

「秋ジャケと自家製いくらの炊き込みご飯」

本場の味を堪能したところで登場するのは旬素材をたっぷりと堪能できる「秋ジャケと自家製いくらの炊き込みご飯」だ。

ポイントはソテーしたタマネギとニンニクを使っているところ。ふたつの具材をソテーした後、コメ、マイタケを加えて炒め、油が浸透して来たら、さらに鶏ガラでとった自家製ブイヨンを投入。その後、上に秋ザケをのせて炊き上げたご飯は鶏と魚のうま味が絶妙なバランスでコラボしたぜいたくなひと品に仕上がっている。全体を混ぜ合わせて茶わんによそった後、自家製のイクラをたっぷりとトッピングしてくれる演出も実に心憎い。

タマネギとニンニクがきいた唯一無二の香ばしい味わいは普段食べ慣れている炊き込みご飯とは一線を画すものだ。

1杯目を堪能した後のおかわりは鶏だしのブイヨンをかけて「だし茶漬け」として楽しむことができるが、満腹の場合はおにぎりにして持ち帰りにも対応。翌日の朝食まで楽しませてくれる心遣いがうれしい。

ドリンクはワインからクラフトビールまで幅広くそろう。昔からなじみのある業者から取り寄せるほか、最近ワインの卸をはじめた後輩に薦めてもらったものも多く用意。

同じ季節に再来店した客に対しては全品異なる料理を提供するなど、キメ細やかな心遣いが光っている。加えて、栗原さんがカウンター越しに楽しい話題をたくさん提供してくれるところもこの店の魅力だ。

「接客まで含めて楽しんでほしいから、調理に専念してくれる仲間に手伝ってもらうことにしたのです」

その仲間とは東京・恵比寿のガストロノミー「ジョエル・ロブション」でともに腕をふるってきた桑原友明さん。栗原さんが、日本橋の洋食店「たいめいけん」、五反田のフレンチ「フリコトー」、船橋のビストロ「ビストロマロン」(ご自身がオーナーシェフ・現在は閉店)などいくつかの店を渡り歩いてきたのに対し、7年半にわたって「ジョエル・ロブション」で研さんを積み続けた桑原さんだが、「こんな店をやりたい」という理想は同じだったため、出会って間もなく意気投合したのだとか。

「2人でいるとその分アイデアもわきやすく、次々に新作メニューが浮かぶのです」と栗原さん。理想のパートナーに巡り合えたことで、接客面でも客に満足してもらえるようになったとなんともうれしそうな表情だ。

その満面の笑みで迎え入れられた客たちが、楽しい気持ちで食事の時間を過ごすことができるのは言うまでもない。

<メニュー>

ランチコース 5000円・1万円、ディナーコース 1万円

※価格は税別。

La Chataigne(シャテーニュ)
住所:東京都新宿区神楽坂6丁目22 B1F
電話:050-3468-0608
営業時間 ランチタイム 12:00~15:00(L.O.13:00)、 ディナータイム 18:30~23:00(L.O.20:00)
定休日 月曜
※上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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