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卓球、平野早矢香さん 体調維持のコツは「喉を守る」

元五輪メダリストに聞く(下)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

ロンドン五輪卓球女子団体で銀メダルを獲得し、引退後はスポーツキャスターや朝のニュース番組のコメンテーターとして活躍中の平野早矢香さん。第3回は、アクティブな平野さんが、コロナ禍の外出自粛期間にどのように過ごして心身の健康を保ってきたのか伺った。

睡眠時間を削って目標を達成した現役時代

――前回、現役時代はストレスをためないように、食事のコントロールは神経質になりすぎないという話を伺いました。1日6時間以上のハードな練習をこなす上で、疲労を残さないために意識していたことは?

五輪でメダルを獲得するという大目標を達成するために、数カ月後の大会までに「このサーブ技術を身につける」「バックハンド技術を修正する」といった、より具体的でなおかつ短いスパンで達成させる目標を常に意識していました。小さな目標を達成して結果を残した蓄積が、五輪に挑める自信につながり、五輪までの4年間という長い時間の中でも、モチベーションを落とすということがなかった大きな要因だったように思います。

プチ目標を達成するために、深夜1~2時になろうが技術が身につくまで練習して、翌朝も練習ということもありました。睡眠を削ると回復力が落ちるので、通常ならあまり良くないトレーニング法だと思います。でも、誰よりもやったという練習量が自信になっていた私にとっては、それが自分流でした。

こうしたトレーニングができたのは、私がどこでも熟睡できる体質だったことが大きいかもしれません。海外遠征への飛行機に乗ってすぐ眠り、起きたら欧州に着いていたことがあり、12時間ほど熟睡していたことも。また、練習と練習の合間に昼寝を取り入れ、試合前は8時間睡眠を心がけて、体力を回復させてから本番に挑んでいました。疲労軽減という意味では、普段はもちろん、遠征先でもバスタブがある国では必ずお風呂につかるようにしていましたね。

あとは、食べ物の好き嫌いがないし、おなかを壊すことが少ない。多少おなかを壊しても、あまり気になりませんでした。何でも食べられて、おなかが丈夫というのは、月1回のペースで海外遠征があった私のようなアスリートにとって、とても重要だったと思います。

――体調管理で気をつけていたことは?

一度体調を崩すと、長い大会期間を乗り切れないですし、ドーピング検査もあって自由に薬も飲めないので、自分の体調を崩すパターンを知り、悪化する前に食い止める対応策を持つ必要がありました。

私が体調を崩すときは、必ず喉からきます。引退後も講演活動が多く、試合と同様、絶対に穴を開けられないので、喉がイガイガするなと思ったら、いつも持ち歩いているのどあめやマヌカハニーをなめたり、飲み薬を飲んだりします。理由は分かりませんが、濃いめにつくったカルピスを飲むと、喉のイガイガが治ることも(笑)。あとは、喉を守るためにマスクを着けて寝たり、加湿器をかけたりして予防しています。

体が悲鳴を上げるほどの働き方を見直せた機会

――コロナ禍のなかで、平野さん自身、働き方や暮らし方も変わったと思います。心身の健康を保つために、何かされていましたか?

コロナ禍に入る前までは、東京五輪前ということもあり、ありがたいことにお仕事をたくさんいただいて、スケジュールはビッチリ入っていました。例えば、週4回の講演をこなし、1週間で2回も北海道へ行くなど遠方への出張の回数も多く、12日間働きづめだったときも。今考えると、非常にハードな働き方をしていたのです。

さすがに体が悲鳴を上げて、講演会場の最寄り駅に到着した途端、腹痛に襲われたこともありました。体調を崩し病院で点滴を打ちながらも連日90分間の講演を乗り越えたこともあります。忙しさが日常化してしまい、心身ともに余裕がない状態だったように思います。

それがコロナ禍での外出自粛が始まり、講演はもちろん、解説などのお仕事もなくなり、時間がぽっかり空いてしまいました。私自身、どんなに仕事が忙しくても、プライベートでは友人と会って食事するなど、何かしら予定を入れて常に動き回るタイプだったので、身動きが取れない自粛期間は自分でも精神的につらいんじゃないかなと思っていたんです。でも、実際にそうなったら、意外な発見がありました。家の中でできることを何かしら見つけて、せっせと行動に移す自分がいたんです。

――家の中でアクティブに動き回っている感じですか?

やりたいことがどんどん出てきました。例えば、私は片付けが得意ではありませんが、断捨離を始めました。今日はこのエリア、明日はこの部屋と、断捨離する場所を区切って集中的にやると、どんどんモノが減ってきれいになり、気持ちがスッキリしました。

そのほかにも1000ピースのパズルに挑戦したり、ミサンガを作ったり、達筆な文字で年賀状を書きたいという思いから筆ペンの練習を始めたりしました。週2でカフェや教室で受けていた英会話レッスンの回数を増やして、オンラインで行うようにしました。

ジムにも通えないので、現役時代にお世話になったトレーナーに作ってもらったメニューやYouTubeなどを活用し、1日1時間のおうち筋トレやストレッチをしていました。人が歩いていない夜間にランニングもしたし、外食や仕事先でのお弁当を食べる機会が減って自炊が増えたので、栄養バランスの整った食事が取れるようになったと思います。

自粛期間中は友人に誘われて、もともと興味があった瞑想(めいそう)にもチャレンジしました。21日間の瞑想プログラムでしたが、自分のいいところも悪いところも深く観察して心の奥底と向き合う貴重な時間となりました。一番良かったところは気持ちが落ち着くことですね。観察して得た気づきを友人たちとシェアしながらとても有意義な時間を過ごしました。

――コロナ禍に入ってから健康的になったということですか。

「仕事がない=ストレス」だと思っていましたが、精神的な不調もなく、体調を崩すこともなくなり、いかに今まで自分が不健康な生活を送ってきたのか知ることができました。健康や生活習慣、働くペースなどに関してさまざまな発見があった期間だと思っています。

要は捉え方次第なのかと思います。

――というと?

コロナに感染して今もなお治療を続けていらっしゃる方や、私よりずっと大変な状況に置かれている方もたくさんいらっしゃると思います。ただ、目を向ける方向によって、前向きになれるか、ネガティブになってしまうかも大きく分かれてしまう。私自身は仕事が減ったことで、自分の健康や仕事のペース配分を見直すきっかけになりましたし、リモート飲み会やテレビ電話といった新たなつながり方によって、以前よりコンタクトを取る人が増えました。改めて仕事が好きだと再認識しましたし、いい機会だったと思うのです。

私の弟も卓球選手ですが、「コロナで思うような練習ができない期間に何をするかで、コロナが収束した後に成績が大きく変わるよ」と話しました。できることを前向きにコツコツやっていた人の方が、リスタートした後の加速は有利であることは間違いありません。来年開催予定の東京五輪でも、このコロナ禍にどんな考えでどのようなことに取り組んでいたかで、勢力図が変わると私は思っています。今までノーマークだった選手がいきなり活躍するといったことも起こるかもしれません。

さまざまな制限が生まれるコロナ禍で、今の自分に何ができるのかと考え、自分がコントロールできる部分に目を向けて行動する。それができる人ほどどんな状況に陥っても、成長し続けることができる人なんだと思います。

(ライター 高島三幸、写真 厚地健太郎)

平野早矢香さん
1985年栃木県生まれ。5歳で卓球を始め、中学から宮城・仙台へ卓球留学。高校卒業後、ミキハウスに入社し、18歳で全日本卓球選手権・女子シングル初優勝。その後、3連覇を達成し、通算5度の日本一に輝く。2008年北京五輪団体戦4位、2012年ロンドン五輪団体戦で銀メダルを獲得。現在はスポーツの解説、講演会など活動の幅を広げている。著書に『卓球メンタル強化メソッド』(実業之日本社)など。

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