2020/10/29

子育て世帯は手当金や給付金の減額に注意

健康保険料と雇用保険料も、給与が下がると安くなります。前ページの例では、給与2割減で年間約5万円、給与4割減で年間約10万円、健康保険料が安くなっていますね。

一方で、出産や育児で休業する際に受け取れる「出産手当金」「育児休業給付金」も少なくなることに注意が必要です。

前ページの例の場合、出産手当金は、月給40万円では1日あたり9111円ですが、給与2割減で7111円(2000円マイナス)、給与4割減で5333円(3778円マイナス)になります。出産手当金は最大で98日分受給できるので、トータルすると差額は19万6000円~約37万244円に膨らみます。また、育児休業給付金は、子どもが1歳になるまでですので、最大で約10カ月受給すると、月給40万円の場合で約243万円、給与2割減で約194万円(約49万円マイナス)、給与4割減で146万円(約97万円マイナス)となります。

勤務日数や給与の増減などを、自分の裁量で決められないケースも多いと思います。が、子育て中、あるいは子育てを考えている世帯は、出産・育児の休業中の給付金を受け取るまでは、可能な範囲で週休2日で働いた方が給付面では有利になります。

失業した場合に受け取れる「雇用保険の基本手当(失業給付)」も変わります。月収40万円なら基本手当が日額6666円、32万円なら6082円、24万円なら5431円です。失業前に20年以上勤務していれば最大で150日分受給できるので、差額はかなり大きくなります。

副業など働き方によって異なる社会保険

最後に、こうした収入減への対策を考えてみましょう。

【対策1】「副業など本業とは別の収入源を確保する」

最近副業を解禁する企業も増えており、実際に始めている人もいるかもしれません。

副業には、フリーランスのように個人で働くケースと、別の企業に雇用されるケースの2つが考えられます。

別の企業に雇用される場合、以下の条件を満たせば、副業先の企業でも社会保険に加入することになります。社会保険料を支払うことにはなりますが、将来受け取る厚生年金や各種の社会保険の給付も増えます。

副業先で加入し保険料を支払うのは、「厚生年金」と「健康保険」の保険料で(雇用保険は給与の多い方のみで加入、労災保険は労働者の負担はありません)、それぞれの会社での給与を合算し、案分して決定されます(40歳以上は介護保険料が含まれます)。

たとえば、本業の報酬が40万円、副業の報酬が10万円なら、A社では合計の保険料の5分の4を、B社では5分の1を、労使折半で支払うことになります。

副業での社会保険や税金については、前回コラム「コロナ禍で広がる副業OK 税金と社会保険の注意点」でも取り上げています。ご参照ください。

一方、フリーランスや業務委託のように、個人として働く場合、社会保険への加入には本業の企業のみでの加入となります。よって、本業の給与が減額している場合、副業での収入が多くとも、社会保険の給付や年金は減額されたままになります。

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