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斎藤工と泉里香のコンビ Indeedが変えない理由

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求人検索エンジンIndeed(インディード)は、2017年から斎藤工と泉里香をCMに起用している。さまざまな職業人にふんしたり、人気アニメ「ワンピース」とコラボしたりと、常に意外性のある演出で視聴者の関心を集めてきた。変化し続けるブランド課題に即し、日本独自に展開する広告戦略とは。

今回のキャラクター:斎藤工、泉里香
■企業:Indeed Japan
<クリエイターズファイル>
■クリエイティブ・ディレクター:中村英隆(電通)
■プランナー/コピーライター/アートディレクター:木村隆太(電通)
■クリエイティブプロデューサー:萩中信弘、中谷瑞希(電通クリエーティブフォース)
■監督:黒田秀樹(黒田秀樹事務所)
■撮影:井本直希(黒田秀樹事務所)

共に成長していけるタレントを

『幸せなら手をたたこう』の曲調で「仕事探しはインディード♪」と歌うのが印象的なIndeedのCMは、17年にスタートした。斎藤工と泉里香がさまざまなシチュエーションに合わせて登場することで、視聴者から注目を浴びた。最新作「ステイホーム」編は、2人が外出自粛中のカップルにふんする。ソファに座り、Indeedのアプリを使って仕事を探す斎藤が、アプリの便利さを何気なく隣の泉に話しかけるも、彼女は聞こえているのかいないのか、「アイスにちょっとしょうゆをかけるとおいしい」と脈絡のない雑学を披露する。

米テキサス州に本社を置き、グローバルに事業を展開するIndeedが日本でサービスを開始したのは09年。7大陸すべてでサービスを展開する同社は、12年にはリクルートの完全子会社となる。掲載できる数に限りのある求人媒体とは異なり、インターネット上のあらゆる求人案件から仕事を探せる検索エンジンであることがIndeedの特徴だ。

しかし、日本国内でサービスを浸透させるのには時間を要した。「日本で生まれたサービスではないため、仕事を探すときに必要なサービスであることを親しみを持って認知してもらう必要があった。リーチ効率のいい手段がマス広告だった」と、Indeed Japanマーケティングディレクターの水島剛氏は話す。つまり同社のCM戦略の起点は、「親しみ」と「認知」の創出というわけだ。そこで17年に斎藤工と泉里香を起用し、第1弾のCMを打つことを決めた。

Indeedはアルバイト求人など一部のユーザーをターゲットにするのではなく、すべての求職者にとって最適な案件を素早く探せるのが訴求ポイントだ。そのため「特定のターゲットイメージはつくりたくなかった」(水島氏)。バイト探し層からハイクラス求人を探す転職層まで、幅広くリーチできるCMキャラクターが必要だった。

「CM制作に当たり、Indeedという言葉からどのようなイメージが想起されるかが最も重視したポイント。ブランドイメージの想起に与える影響は、CMが最も大きい」(水島氏)。その考えに基づき、ブランドが中長期的に成長し続けられる土台をつくるため、知名度はありながらも一緒に成長していける伸びしろを見込んで、斎藤と泉に白羽の矢を立てた。

「仕事探しのタイミングは人によって異なり、(CMを)流し続けないとすべての求職者に届かない」ため、CMは通年で流し続けた。その露出量と、ほぼカメラ目線の斎藤と泉のインパクトが相まって、Indeedのブランドは世間に浸透した。実はキャラクターの2人の契約は1年更新だという。3回目の更新を経て、今なお2人を起用し続ける背景には、同社の明確なCM戦略があった。

ブランディングの効率性を重視した続投

「テレビCMの中の要素を分解した際に、タレント、ブランドロゴ、サービスUI(ユーザーインターフェース)、音楽などさまざまな要素が抽出される。これらすべてを変えることは、ブランディングの効率性という観点で良いとは言えない。CMにおけるブランドの構成要素を、一から、一つずつ積み上げていかなければならないためだ」と水島氏。

そこで上記の要素のうち、「Indeedブランド」とのつながりやユーザーが持つ印象の強さなどを考慮し、タレントという要素を継続して残すことに決めた。

「もし、UIや音楽、ブランドロゴにブランドイメージが蓄積され、タレントを変えてもこれがIndeedのCMだとすぐに認識されると判断できれば、変更もあり得ただろう。だが、斎藤さんと泉さんの存在感がIndeedとともに強くなってきている中、継続することで得られることのほうがより大きいと判断をした」(水島氏)

とはいえ、同じ枠組みのCMが大量に流れていると視聴者側は飽きて、そのうち意識しなくなってしまうだろう。そこで水島氏は、人気アニメ『ワンピース』とのコラボという変化球で再び注目を集める手段に出た。

コラボCM「麦わらの一味募集」編では、斎藤、泉に加え窪塚洋介、大悟(千鳥)などがキャラクターになりきって登場。キーワードを検索窓に入力すると、「麦わらの一味」の仲間として働ける「特別な仕事(レアジョブ)」を検索できる仕掛けをアピールしている。レアジョブで抽出される仕事は週末の1日だけなど、有職者でも参加しやすいように設定した。「普段は求職者しか使用しないサービスだが、Indeedで職を探して見つけるという体験を、多くの人へ提供できるようにと考えた」。通常のキャンペーンに比べて、圧倒的に応募者が多かったという。

グローバル展開のIndeedだが、日本は独自のCM戦略を展開している。「日本では外国から直輸入されたコンテンツは受け入れられず、ローカライズされたものが好まれる傾向がある。15秒という尺の短さも、オリジナルの海外素材だと設計しづらい」(水島氏)というのがその理由だ。

一方で、日本独自だからこその利点もあるという。

「海外企業では部署の機能性によって縦割りで動くことが多いが、日本はワンチームで動ける。複数の視点や観点を取り込んで包括できるのが強み。コンテンツ側の事情とブランド課題をワンチームで調整できたからこそ実現した。グローバルのマーケティングのトップからも絶賛された」(水島氏)

コロナ禍でサービスの本質を伝える

通常は定期的な出稿をしているIndeedのCMだが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、しばらく出稿を控えていた。多くの失職者が出ている状況で職探しを訴求することは、様々な立場に置かれている求職者に不信感を与えてしまう恐れがあったからだ。それでも、求職者にとって役立つサービスであることを訴求していく必要性を感じたため、CM再開にあたり上記のステイホーム編に加え、求職者に寄り添っていきたいという、企業姿勢を表現したテキストのみのCMも同時に放送することにした。

「健康の大切さを知った」「通勤って、疲れるかも?」「会わなくても、できることを知った」「会わないと、できないことを知った」「暮らす場所について考えた」「自分と向き合う時間ができた」「大切なものが何かを考えた」――。ユーザーの声も反映したという数々のテキストの後に映し出されるのは、"リモートワーク""シフト自由""やりたいことができる"といったキーワードが入力された検索窓。

いつもとは打って変わって静かなこのCMは、Indeedのサービスの本質を伝えているという。「仕事とは生きること。仕事への向き合い方や働き方は生き方そのもので、多くの人が変化を迎えている。例えばリモートワークをしたい人は、それを実践している企業をIndeedならきちっと探し当てられる。さまざまな働き方を望んでいる求職者が、希望の職を探せる場をつくるというコーポレートメッセージを届けた」と水島氏はその狙いを明かす。

「課題は生活者の中にある。CMが打つべきアプローチもそれによって変わってくる。これまで続けてきた枠組みを使い続けるのか、または発展させていくのか。模索しながら15秒や30秒といった限られた時間を使って求職者に向けてアプローチしていく」と水島氏。斎藤、泉にブランドの成長を託したIndeed自体の伸びしろは、まだまだありそうだ。

(ライター 北川聖恵)

[日経クロストレンド 2020年10月14日の記事を再構成]

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