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滝沢カレン、ブレイクしたMC1位 「うれしすぎます」

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!が実施したMCの人気調査で「この1年でブレイクしたと思うMC」の1位となったのが、モデルでタレントの滝沢カレンだった。2019年10月から、2つの冠番組『伯山カレンの反省だ!!』(テレビ朝日系)と、『ソクラテスのため息~滝沢カレンのわかるまで教えてください~』(テレビ東京系、9月で終了)が始まったことが、認知度アップに大きく結びついたようだ。

(※)19年4月の特番時代から、20年2月に神田松之丞が6代目神田伯山を襲名するまでの番組名は、『松之丞カレンの反省だ!』

「私がMCのブレイク1位なんて、信じられないです。うれしすぎます。私の夢は、リーダーになる番組を持つことだったんです。まだMC力は全然発揮できてはいないんですけど(笑)。

『伯山カレン』の収録は、とっても楽しいです。クラスのなかのボス2人とか、兄妹でやっている感覚。(神田)伯山さんて、占い師の方に『外れてる』とか、お店の人に『面倒くさい』とか、結構言いすぎるんです。最初は私も同調していたんですけど、せっかく出ていただいた方が得をしないような、申し訳ない見え方になってしまうことに気付いて、『止めるのは私しかいない、乗っちゃダメ』と思うようになりました。それがゲツゲツ(ズケズケ?)言ってるように見えるみたいで、番組を見た東野幸治さんからは、『あんなカレンちゃん、見たことない』と言われて。自分の立ち位置を考えるようになったのが、『伯山カレン』です。

『ソクラテスのため息』では、おぎやはぎさんとご一緒していました。小木(博明)さんは少し伯山さんぽい(笑)。嘘がなくて、ずっと笑わせてくれる親戚のお兄さんみたいな人。矢作(兼)さんは、そのお父さん。みんなにツッコんでくれて、『カレンちゃん、どう思う?』とか、たくさん聞いてくれるんです。おかげで、自分から質問できるようになりました。スタッフさんもすごく優しくて、家族みたいでした」

モデルが本業の滝沢が、バラエティに出るようになったのは、15年6月放送の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)からだ。現在は、レギュラーの『沸騰ワード10』(日本テレビ系)のほか、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系、9月で終了)にも定期的に出演。番組で出会うMCにはどんな印象を持っているか。

「私は小さい頃から、『笑う犬』シリーズ(98年~03年)など、お笑い系の番組がドラマよりも好きで、芸人さんといつか仕事ができたらいいなと思っていたんです。それで、1つモデルの仕事でマネジャーさんとの約束を果たせたら、ご褒美でテレビの顔見せに行かせてもらえることになって、それが『さんま御殿!!』でした。

初めて(明石家)さんまさんとお会いしたのが、収録日の15年5月12日で、めちゃくちゃ覚えてます。体がカッチンカッチンに固まるくらい緊張しているのに、汗は噴き出るっていう現象は、今でも『さんま御殿!!』に"出場"するときはいつも起きます。でも終わった後に残る感想は、『あー、笑った』。さんまさんて、必ず面白い方向に連れていってくれる、魔法が使える人。緊張で話が飛んでも、『ほんでどうした?』って聞いてくれて、最後の『。』まで、手を取ってゴールを一緒に目指してくれます」

志村さんとの時間は宝物

「『志村どうぶつ園』で、園長の志村けんさんと一緒に番組ができた約3年は、宝物のような時間でした。子どもの頃、ドリフターズの志村さんが大好きだったけど、今ではチンパンジーのパンくんやプリンちゃんと一緒の志村さんが頭に焼きついています。収録前に、必ずみなさんとお話しする時間を取ってくれて、(近藤)春菜さんの洋服をいじったりして、『緊張しないように」と笑わせてくれた優しい園長は、ずっと私のスターです。

この『好きなMC』のランキングのことを聞いたとき、1位はさんまさんだとして、私の予想での2位はバナナマンさんでした。『沸騰ワード10』の収録の日は、お正月に実家に帰るワクワクに近い安心感があります。設楽(統)さんは、『そこまで考えてなかった』ってところまで追求してきて、でもそれが全然恐くなくて、むしろ『設楽さんに聞いてもらえた、ラッキー!』という感じ。日村(勇紀)さんは、絶対に人を突き放さない優しさがあって、肩を組んで進んでくれるだけじゃなく、『よっこらしょ』っておんぶまでしてくれるような方。お2人の仲良しのやりとりも、大、大、大好きなんです。

他にも、特番の『初対面トークショー!! 内村カレンの相席どうですか』(フジ系)でご一緒している内村(光良)さんは、隣に座ると大物のスイッチを切ってくださる、大きな穏やかな川のような方です。スタジオって、MCの方が違うだけで、世界がガラッと変わるんですよね。改めてみなさん、すごいんだなって思います」

この1年間で特に印象に残っているのは、元日の特番『NOと言わない!カレン食堂』(テレビ朝日系)だという。MCとしてゲストとトークし、料理を振る舞う企画だった。

「責任重大で逃げ場がなくて、考え方が変わりました。どうやってゲストさんに楽しんでもらうか、真剣に考える機会になって。初めて、事前打ち合わせにも参加できたんですよ。このときはサバンナの高橋茂雄さんが仕切って、支えてくれました。私がリーダーでやれるときって、いつも強力な味方がいてくれるんですよね。今の課題は、待つのではなく、きちんと話を振れるようになることです。

私の憧れは、黒柳徹子さん。聞き下手なのが私の1番の弱点ではありますが(笑)。1対1のトークでゲストさんを輝かせられるなんて、本当にカッコいい。人を輝かせられるようになるのが目標です」

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2020年10月号の記事を再構成]

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