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筋トレ・有酸素運動 国推奨レベルで死亡リスク4割減

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日経Gooday(グッデイ)

国のガイドラインが推奨するレベルの運動を実践していれば死亡リスクが低下する可能性があることが、米国で行われた研究で明らかになりました。筋トレと有酸素運動の両方が推奨レベルを満たしていた人の死亡リスクは、運動不足の人に比べ40%低下していました。

国が推奨するレベルの運動をすれば死亡リスクは減少する?

運動不足は、健康にさまざまな悪影響を及ぼすことが知られているため、世界の多くの国が、国民に対して定期的に体を動かすことを推奨し、行うべき運動のレベルも提示しています。

米国で2018年に改訂された「米国民のための身体活動ガイドライン第2版」[注1]は、米国の成人に対して、以下のような内容の筋トレと有酸素運動を、余暇時間に実施することを推奨しています。しかし、このレベルの運動をすれば死亡リスクが低下することを示す確かなエビデンスはありませんでした。

そこで中国や米国の研究者たちは、大規模観察研究に蓄積されている米国の成人の運動習慣に関する情報と、その後の死亡に関するデータを分析して、このガイドラインに沿ったレベルの運動を行うことと死亡リスクの関係を明らかにしようと考えました。

分析対象にしたのは、米国で60年以上前に始まった大規模観察研究「National Health Interview Survey(NHIS)」に1997年から2014年までに登録されていた、18歳以上の47万9856人のデータです。これらの参加者1人1人の運動習慣に関するデータと、National Death Index(NDI)に2015年12月31日までに登録されていた死亡に関する情報を関連づけました。

著者らは、分析対象者を、1週間に行う筋トレと有酸素運動の量に基づいて以下の4群に層別化しました(なお、ガイドラインが推奨する有酸素運動のうち、中強度の運動について、この研究では「低~中強度の運動」と定義しています)。

(1)有酸素運動も筋トレも推奨量に満たない運動不足:26万8193人(55.9%)
(2)筋トレのみが推奨レベル以上:2万1428人(4.5%)
(3)有酸素運動のみが推奨レベル以上:11万3851人(23.7%)
(4)有酸素運動と筋トレの両方が推奨レベル以上:7万6384人(15.9%)

[注1]Physical Activity Guidelines for Americans, 2nd edition.

これらの人たちについて、あらゆる原因による死亡(総死亡)と、死因別の死亡(心血管疾患〔心筋梗塞、脳卒中など〕、がん、慢性下気道疾患〔COPDなど〕、事故と外傷、アルツハイマー病、糖尿病、インフルエンザと肺炎、腎炎、ネフローゼ症候群、ネフローゼによる死亡)の有無を調べ、参加者の特性(年齢、性別、人種、学歴、婚姻歴、BMI〔体格指数〕、喫煙習慣、飲酒習慣、慢性疾患の有無など)を考慮して分析しました。

(4)の、有酸素運動と筋トレの両方が推奨レベルを満たしていた人の割合は、年齢の上昇とともに、男女ともに減少していました。また、推奨レベルを満たしていなかった人々と比べると、満たしていた人々の年齢は若く、白人が多く、未婚で、喫煙歴がない人が多く、飲酒量は少なく、学歴は高く、正常体重者が多く、慢性疾患患者は少なくなっていました。

推奨レベルを満たす人たちは、死亡リスクが11~40%低下

追跡期間の中央値が8.75年になった時点で、5万9819人が死亡していました。うち1万3509人が心血管疾患、1万4375人ががん、3188人が慢性下気道疾患、2477人が事故または外傷、1470人がアルツハイマー病、1803人が糖尿病、1135人がインフルエンザまたは肺炎、1129人が腎炎、ネフローゼ症候群、ネフローゼによる死亡でした。

運動量が推奨レベルに達していなかった(1)のグループを参照群とすると、推奨されているレベルの筋トレを行っていた人、推奨レベルの有酸素運動を行っていた人、これら両方が推奨レベルに達していた人では、いずれも総死亡リスクが有意に低くなっていました(それぞれ11%、29%、40%低下)(表1)。

同様のパターンは、心血管疾患による死亡、がんによる死亡、慢性下気道疾患による死亡にも認められました。それ以外の死因による死亡については、有酸素運動が推奨レベルに達していたグループのみ、リスク低下が認められました。

表1 ガイドラインの推奨量を満たす運動の実施と死亡リスクの関係

今回得られた結果は、余暇時間にガイドラインに沿った筋トレまたは有酸素運動を行っている人々では、死亡のリスクが低いこと、筋トレよりも有酸素運動のほうが幅広い利益をもたらすことを示しました。

論文は、2020年7月1日付のBMJ誌電子版に掲載されています[注2]

[注2]Zhao M, et al. BMJ 2020;370:m2031.

[日経Gooday2020年9月2日付記事を再構成]

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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