時流をつかんで、DX推進プロジェクトへ転職

現在、経営企画や事業開発などの担当者として働いている皆さんの中には、「DXに取り組むべきだと考えて情報収集や勉強をしているものの、経営トップがなかなか腰を上げてくれない」と、もどかしく感じている人もいるかもしれません。そういう人をDX推進プロジェクトに迎えたいと考えている企業もあるので、この波にタイムリーに乗ってキャリアを積んでいくためには、転職という選択肢もあるかと思います。

Aさん(40代)の事例をお伝えしましょう。Aさんは出版業界で紙メディアの編集プロデュースを任されていましたが、デジタル時代の到来に危機感を抱いていました。しかし、会社にデジタル事業への取り組みを進言しても聞き入れられませんでした。行動を起こさずにいられなかったAさんは、副業でスタートアップ企業のオンラインメディアの立ち上げに参画しました。

オンラインメディアの編集やマネタイズモデルの企画に携わる中で、変化のスピードを実感し、さらに危機感を強めたAさん。結果的にオンラインメディア運営企業に転職しました。

DX時代に適応できる人材になるために

DX推進を任せる人材に求める要件として、こんな声もよく聞こえてきます。

「ウオーターフォール型よりアジャイル型の人がほしい」

これはシステム開発で使われる用語で、「ウオーターフォール型」とは上流工程から下流工程までをきっちり順番を追って進めていく開発手法です。一方の「アジャイル型」とは「素早い」を意味し、短期スパンで開発とテストを繰り返しながら仕様変更や機能追加を進めていく開発手法です。

アプリの開発現場などでは近年、「アジャイル型」が増えてきました。事業開発などのプロジェクトにおいても、同様の進め方が求められるようになっています。

つまり、ゴールを明確にし、計画をしっかり立てた上で着実に進め、完璧な状態でリリースするのではなく、「走りながらソリューションモデルを臨機応変に変えていく」ということ。ゴールが明確に定まっていない状態でも推し進め、完成度が5~6割の状態でリリースして、市場の反応を見ながらアップデートを繰り返し、徐々にゴールを描いていく。そんなスタイルでプロジェクトをけん引できる人材が、今後強く求められるようになっていくでしょう。

今、皆さんが手がけている業務の中でも、可能な範囲でそうした進め方を取り入れてみてはいかがでしょうか。そこで成功体験を作ることが人材市場での価値アップにつながると思います。

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「守りのDX」で求められる人材
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