「ジングウマエ コミチ」には、ミシュラン店のカジュアル業態や新業態店などが18店集結

メニューには乱獲を防止し海の資源を守る国際認証のMSC・ASCエコラベル付きの魚介や、未利用魚(水揚げしても食用にしなかった魚)を多用している。余談だが筆者は日本のMSCのオフィシャルライターを4年前から務めており、「環境保護」と「美食」を両立させることは難しいといろいろなシェフから聞いてきたが、ついにこんな新業態が現れたのはうれしい限りだ。2020年7月からはレジ袋も有料化され、身近なレベルからでも地球環境を守ることは今や大人としても最低限のたしなみだろう。

「『この魚おいしいね、どこ産?』とよくお客様に聞かれるので『産地ではなく、環境に配慮した魚を選んで使っています』と説明させていただくことで、当店が環境意識の一つのきっかけになればと思っています」(シェフの吉原誠人さん)

北海道産のすしネタを厚切りで提供「立食い寿司 根室花まる」

なかなかおなかも満たされてきたが、最後に2階の「立食い寿司 根室花まる」へ。北海道・根室発の回転すしチェーンの高級業態で、主に北海道産のネタを厚切りで握るすしが大好評。特に注文が多いという「本日の三貫セット」(653円・税込み)を食べてみる。

この日のネタは「厚切り生サーモン」「紅鮭すじこ醤油漬け」「あぶらがれい」。脂の乗ったサーモン、プチプチ強く弾けるしょうゆ味のスジコ、濃厚ながら上品でキレのよい食感のカレイ。これをすしでほおばるうまさは言わずもがなで、自然と笑いがこぼれてしまう。

「うちは朝11時から夜まで通し営業をやっているのでいろいろなシーンで利用いただいています。朝の開店すぐは主婦の方、昼時は会社員や美容師さん、近隣の住人の方、そして夜はジングウマエ コミチ内でひと通り食べて飲んだ最後にすしをつまむ方など……全体的に年齢は少し上で、大人の方々が施設内をハシゴされる様子を見ていて『僕自身もお客さんで来たらすごく楽しめるだろうな』と思っています」と店長の桂康之さん。

大人が原宿でグルメ堪能とハシゴ飲みできる場所が「ジングウマエ コミチ」

今回紹介した店以外にもミシュラン一つ星フレンチの新業態店「ラ・コレール」、ビブグルマン獲得のギョーザ店が出す新業態店「小籠包(ショウロンポウ)マニア」や、鹿児島産の刺し身や魚料理で飲める居酒屋「パーラーじゃりンこ」、シンプルな中華そばが売りの「Noodle Stand Tokyo」など全18店が集まる。

とても1日では回りきれなかったが、いずれもメニューやコンセプトの面白さとともに、確かに中高年が居心地よく楽しめる店ばかりだった。原宿の大人向け新スポット、一度足を踏み入れてはいかがだろうか。

(フードライター 浅野陽子)

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