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コンサルの裏事情を明かします!

本連載で紹介している思考法の多くは、「経営コンサルタントの思考術」としてよく取り上げられてきたものです。コンサルという仕事の中で培われたものであり、業界の事情が色濃く反映されています。それを知っておくと後々役に立つと思い、少しお話しさせてください。

典型的なものに、第4回で取り上げたロジカルシンキングがあります。その有用性は、今さらここで説明するまでもありません。

ところが、論理的に正しいだけでは経営は立ちいきません。論理をおさえながらも、それを超えたところが本当の勝負所です。直観、経験則、信念といったものが大切になってきます。

残念ながら、そこはコンサルには手が出せません。会社の事情はクライアントのほうがはるかに詳しく、部外者のコンサルには会社に対する思い入れもありません。しかも、多くのコンサルは企業経営の経験がなく、ビジネスの実務経験がない人すらいます。

なので、クライアントもそこは期待していません。ビジネスを客観的に見るためにコンサルを雇います。ロジックを研ぎ澄ませてくれないと、高い金を払う意味がないのです。

しかも、次から次へと新しい案件がコンサルに舞い込みます。やり直しや手戻りがあると、次の仕事に差し支えます。プレゼン一発で顧客を納得させる必要があります。そこで、「ロジックツリー」だの「ミッシー」だのが欠かせなくなるわけです。

相手の事情も知らない第三者が、短時間で客観性の高い提案をつくりだすにはどうすればよいか。これが現代コンサル業界の課題です。そこで、もう一つ培ってきたのが「仮説思考」です。

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