藤士 それはインフルエンザ。インフレとはインフレーションの略で、物価上昇という意味です。

磨音 なぜ物価上昇が危険なんですか? 物価が上がったら、そりゃイヤですけど。

藤士 物価が上がると、これまでと同じ値段では同じモノが買えなくなります。ということは、今までと同じモノを買って生活しようと思えば、今までかかっていたよりもたくさんお金が必要になります。

磨音 それは大変!

藤士 「インフレが起こると、モノよりもお金の価値のほうが目減りしてしまう」という言い方をしたりもします。

磨音 では、どうすればいいんでしょうか?

藤士 インフレに対抗するには、インフレの上昇率に負けずに自分のお金も増やしていくということがひとつです。磨音さんの銀行預金は普通預金でしょうか? 普通預金の増える率にあたる「利率」はどれくらいか知っていますか?

磨音 普通預金ですが、利率はとにかく小数点以下だったような……。でも「0」がいくつあったかわかりません……。

藤士 現在、街中に支店があるような都市銀行の普通預金の利率は0.001%(2020年10月)。これでは物価上昇率に対抗できません。友達が「銀行預金だけでは危険」といったのは、おそらくこのことでしょう。

磨音 でも、待ってください。そもそも、日本で物価が上がることってあるんですか?

藤士 磨音さんの年齢だと、物心ついてから日本はずっとデフレ、つまり物価は下がり続けていて上がらないといったイメージが強いかもしれませんね。しかし、実はそうでもないんです。磨音さんが生まれる少し前の1990年から2019年までの30年間の物価の推移を見てみましょう。

磨音 うーん、上がっている?んですかね?

藤士 まず、グラフのうち物価全体つまり「総合」のラインを見てみましょうか。13年あたりまでは下がるか横ばいでしたが、その後上昇し、直近の19年には過去30年で一番高い水準になっています。30年前と比べると約12%の上昇です。

磨音 確かにランチ代とか、消費税の増税分以上に値上がりしている感じはあります。

藤士 そうそう、ランチ代も税込みだった金額が税別になったりしていて、実質的に値上がりしたお店もありましたね。グラフで、ランチも含まれる「外食」を見ると、右肩上がりです。肉、菓子、水道光熱費など、いずれも30年前からは25%以上の上昇です。

磨音 お肉やお菓子も大好きな私としては、厳しい現実、いや将来かも……。