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1階入り口のメインの平台に3列で展示する(八重洲ブックセンター本店)

1階入り口のメインの平台に3列で展示する(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。すっかり秋らしくなって東京駅にほど近い同店にもだいぶ人の波が戻ってきたという。ランキングをみると、経済予測本からマネー・投資系の本、ビジネススキル、自己啓発本まで、ビジネス書にも多彩な売れ筋が顔を出すようになってきた。そんな中、書店員が注目するのは、お金と仕事の面から人生を豊かなものにするための考え方を説いた翻訳書だった。

アリはいつ遊ぶことができる?

その本はビル・パーキンス『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(児島修訳、ダイヤモンド社)。著者のパーキンス氏は本書の略歴によれば、ウォール街で働いた後、エネルギー分野のトレーダーとして成功を収め、現在はヘッジファンドのマネジャーのかたわら、映画プロデューサーなど多彩な活動をしている。本書が初めての著作だという。

表題のとおり、「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)」、すなわち「死ぬまでに金をすべて使い切る」生き方を提唱する本だ。書き出しは有名なイソップ童話の「アリとキリギリス」。アリはせっせと働いて生き残り、気楽に遊んで過ごしたキリギリスには悲惨な現実が待っていた――この寓話(ぐうわ)をこう紹介した後、著者はひとつの疑問を投げかける。「アリはいつ遊ぶことができるのだろう?」。そして「これがこの本のテーマだ」と語りかける。

著者は人生に大切なのは「自分が何をすれば幸せになるかを知り、その経験に惜しまず金を使うことだ」と語る。そして「今しかできないことに金を使え」と呼びかける。ひたすらためて老後の心配をなくそうと努めるのではなく、一刻も早く経験に金を使えというのが著者の考えだ。成功者だから言えることとつい思ってしまうが、「今を生きるのに必死で、ギリギリの生活をしている人でも、この本から価値を引き出せる」と、著者は動じることなく「ゼロで死ぬ」ための考え方や法則・ルールを紹介していく。

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