2020/10/19

10月から改正された給付制限期間

ハローワークで求職の申し込みをしても、実はすぐに失業手当を受け取ることはできません。まず、どのようなケースでも7日間の待期期間があります。倒産、解雇、定年、契約期間満了で離職した場合はその後すぐに支給が開始されますが、自己都合離職の場合は、さらに給付制限が設けられています。20年9月30日以前までに退職された方は、3カ月の給付制限期間が設けられていました。

10月1日以後は改正によって、正当な理由がない自己都合離職の場合であっても、5年間のうち2回までは給付制限期間が2カ月に短縮されました。ただし、自己の責めに帰すべき重大な理由で退職された場合は、これまでどおり3カ月の給付制限期間となります。2カ月になったとはいえ、もらえるまでの空白期間があることは、コロナ禍にあって非常に切実な問題といえます。

自己都合離職でも受けられるコロナ特例とは

「新型コロナウイルス感染症に伴う雇用保険求職者給付の特例」として、20年5月1日以降にコロナ関連の以下の理由によって離職した場合、「特定受給資格者」として取り扱われることなりました。自己都合離職であっても給付制限がなくなり、給付日数も手厚くなる可能性があります。

具体的には、

・本人の職場で感染者が発生したこと

・本人もしくは同居の家族が基礎疾患を有すること

・本人もしくは同居の家族が妊娠中であること

・本人もしくは同居の家族が高齢(60歳以上)であること

を理由に、感染拡大防止や重症化防止の観点から自己都合離職した場合です。

本来、自己都合離職の場合は雇用保険の被保険者期間が通算して12カ月以上必要ですが、上記の理由においては特定受給資格者となるため、6カ月以上の被保険者期間があれば受給資格を受けられることになります。

なお、上記の「基礎疾患」とは、糖尿病、心不全、呼吸器疾患などの基礎疾患がある方や、透析を受けている方、免疫抑制剤および抗がん剤などを用いている方をいいます。

この特例を受けるには、申立書とその事実を確認するための書類をハローワークに提出する必要があります。

【確認資料】
感染・基礎疾患などが分かるもの:医師の診断書、診療明細、お薬手帳など
続柄の分かるもの:住民票など
妊娠の分かるもの:母子手帳など
職場の感染者発生が分かるもの:事業主の証明など

特例を受けるには、離職票をハローワークに提出する際に、申立書と確認資料をあわせて添付する必要があります。すでに受給資格の決定を受けている場合は、受給資格者証に添付して申し出ることで、給付制限期間中においても特例措置を受けることが可能です。

なお、離職日が5月1日よりも前の場合はこの特例の対象(「特定受給資格者」)となりませんが、20年2月25日以降4月30日までの離職であれば、「特定理由離職者」となり、「特定受給資格者」と同様、給付制限はありません。

上記の理由に当てはまらないケースも考えられます。たとえば、お子さんの学校が感染防止のために休校となったことなどを受けて、子どもの世話をするために自ら仕事を辞めたような場合です。20年2月25日以降の離職であれば、「特定理由離職者」として給付制限はありません。この場合の学校とは、小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園などが対象となります。

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コロナによる給付日数延長の特例