長く着たいアウター代表 マッキントッシュのステンカラーコート
■MACKINTOSH(マッキントッシュ)
モダンにアップデートされたグレート・スタンダード
「ダンケルド」と並ぶステンカラーの名作「ダンカン」にアレンジを加えた「ロー・エッジ」仕様。襟などの端を切りっ放しにし、メタルのドットボタンを採用しているのが印象的だ。裏地の大柄タータンがベーシックなゴム引きコートに刺激を効かせている。ちなみに襟裏もこの柄なので、襟を立てると後ろ姿のアクセントとしても機能。袖口に施されたラバーテープもポイントだ。 18万8000円(マッキントッシュ青山店)

1. 差し色ニットは今季、思い切りビビッドに
2. ジーンズはウォッシュトを選びリラックスして着こなす
3. ドレス・スポーツなチャッカで大人然と仕上げる
ベージュのステンカラーを洒脱に着るなら、ビジネス然と見せないスタイリングがよい。となるとジーンズを合わせるのが古くからの定石だが、“リラックス感”がキーワードの今季はリジッドやワンウォッシュなど濃色ではなく、色落ちがかなり進んだものが気分。トーンが変わるだけで、かなり新鮮味がアップするはずだ。インナーも寛ぎ感を損なわないよう、思い切ってビビッドカラーに挑戦してみよう。一方、足元は定番のチャッカで装いの地固めを。
長く着たいアウター代表 チンクワンタのスエードブルゾン
■CINQUANTA(チンクワンタ)
より軽やかな金茶スエードに注目
ロングコート隆盛の反動で今季、人気が高まるショートブルゾン。チンクワンタのA-1型スエードジャケットも久々に復権している。スタンダードなダークブラウンもよいが、“金茶”と呼ばれる写真の色なら持ち味の軽快さがいっそう引き立つ。かつてはタイトめを選んで真ん中のボタンを留めるのがセオリーだったが、今はゆったりめのサイズをカーディガン感覚で着たい。 11万円(チンクワンタ)

1. フレンチミックスで時代感をアップ
2. “ウインターホワイト”で軽やかに着こなす
インナーは断然“襟なし”が今どき。丸首のニットやカットソーを合わせたいところだが、無地では少々フツウすぎる感も。そこで太ボーダーを選び、旬真っ盛りのフレンチテイストをミックスした。黒×ベージュのボーダーを合わせることで、アウターとの繋がりも意識している。パンツはステンカラーの場合と同様、濃色よりも明るい色でリラックス感を高めたほうが“今”な雰囲気。茶系のレザーアウターを着る場合、靴とベルトの色は必ず茶系で揃えよう。
長く着たいアウター代表 バブアーのワックスドジャケット
■BARBOUR(バブアー)
今季登場した“オーバーサイズド”ビデイル
乗馬用ジャケットをルーツとする「ビデイル」をオーバーサイズ化してアップデートした一着。シルエットにゆとりが生まれたことにより、ジャケットスタイルにもいっそう合わせやすくなっている。ワックスドジャケットは着込むことで次第に油分が抜け、ジーンズのようなエイジングが楽しめるのも醍醐味。まさに愛情を込めて「長く着たい」アウターの代表格だ。 5万5000円(バブアー 銀座店)

1. スーツを合わせるときは素材感が最重要
2. シングルモンクでスマートに仕上げる
スーツの上にワックスドジャケットを羽織るのは洒落者定石のテクニック。その際、最も気をつけなければならないのがスーツの素材感だ。ツルッとした梳毛生地はミスマッチに見えやすく、写真のようなツイードやフランネルといったクラシックスポーツな素材は馴染みやすい。ツイードスーツの場合、グリーンやブラウンなどはカントリー色が強すぎるので、白黒のものが好相性だ。靴はシングルモンクを選択。装いをスマートに見せ、洗練された印象にまとめてくれる。
※表示価格は税抜きです。
撮影=黒沼 諭(aosora)、坂本正行 スタイリング=四方章敬 ヘアメイク=馬場拓也(SEPT) 文=小曽根広光
[MEN’S EX 2020年10月号の記事を再構成]
SUITS OF THE YEAR 2021
アフターコロナを見据え、チャレンジ精神に富んだ7人を表彰。情熱と創意工夫、明るく前向きに物事に取り組む姿勢が、スーツスタイルを一層引き立てる。