グルカパンツから着想 計算されたシルエットが魅力
「うちは定番的な作りのものより、デザインや生地に特徴があるデニムパンツの反応がいいですね」
そう語るのは、東京・銀座などに直営店を構える「KURO(クロ)」の統括製造販売部マネージャーである江原圭吾氏。紹介してくれたのは、主にネパールの山岳民族からなる兵士「グルカ兵」が着用していたパンツを基にした一本だ。

「最大の魅力は、テーパードのかかり方を緻密に計算したシルエットです。ゆとりのある腰回りからひざ下に向けて、曲線的に細くなっていくラインが特徴的。デニムパンツというよりはトラウザーに近いですね。ローファーやスリッポンのような、カジュアルな革靴との相性は特にいいですよ」
ハイウエストかつワイドシルエットというユニークな作りのデニムパンツだ。着こなす際のコツはあるのだろうか。

「トップスのサイズと丈感には注意したいですね。特にタックインする際は、裾が出てしまわないように、トップスの丈は長さがあるものを選ぶのがいいでしょう。もし裾をロールアップするなら、幅を2センチ程度に抑えると、幼い印象を与えにくくなります」
文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/)
SUITS OF THE YEAR 2021
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