まだ間に合う 「マイナポイント」の登録方法と注意点
最新のお金リテラシーが身に付く! 得するWOMAN講座
A. 決済サービス独自の上乗せ還元も 目先の得だけでなく使い勝手も考えて
トクニャン(以下、トク) お得情報好きなネコ、トクニャンだニャ。あ~あ、何かお得なニュースはないかニャア…。ん!? 「マイナポイント制度で、キャッシュレス決済の25%、最大5000円相当のポイント付与」だって。これはお得の予感……。早速、ポイントに詳しいファイナンシャルプランナー(FP)の風呂内亜矢さんに聞いてみよ!
風 トクニャンが気になるのは、7月から申し込みがスタートした「マイナポイント」のことですね。マイナンバーカードを持っていますか?
トク いや~、実はまだ発行してないんだニャ。
風 「マイナポイント」の利用条件はマイナンバーカードを持っていること。普及率が全国で17.5%(2020年7月1日時点)にとどまるマイナンバーカード浸透のためにスタートした事業なんです。国によるポイント付与の予算は2000億円=4000万人分。すぐに埋まるとは思えませんが、カード交付には1カ月ほどかかるので、早めの申請がおすすめです。
トク なるほど、「マイナ」って「マイナンバーカード」のことだったんだニャ。
風 「マイナポイント」サービスが利用できるのは、20年9月から21年の3月までの7カ月間。期間中にマイナンバーカードとひもづけたキャッシュレス決済サービスを使うと利用額の25%、最大5000円相当のポイントが付与される仕組みです。
ひもづけできる決済は1種類だけで変更不可
トク マイナンバーカードを持っている人は何をしておけばいいのかニャ?
風 まずはスマホにマイナポイントのアプリをダウンロード(*1)。マイナンバーカード取得時に設定した数字4桁の暗証番号を入力し、カードを読み取って「マイキーID」を発行します。マイナポイントの対象となるのは、PayPayや楽天ペイなどのコード決済、SuicaやPASMOなどの電子マネー、デビット・クレジットカードなど。このなかから、ポイントをもらいたいサービスを選択すれば準備は完了です。注意したいのは、登録する決済サービスは1つだけ。後から変更はできない、という点です。
*1 専用アプリ対応のスマートフォンで使用可能。PCや全国の「マイナポイント手続きスポット」でも登録できる。別途、事前の手続きが必要な決済事業者も。
トク 1つだけ? わーん、どれを選ぶか悩むニャ~。
風 例えばauペイやSuica、メルペイ、d払いは最大1000円分、WAONは最大2000円分など、独自にポイントを上乗せする決済サービス(*2)も。
*2 独自上乗せ分は、チャージだけでなく、その決済サービスでの購入金額など一定の条件を満たすことが必要な場合もある。
トク オッケー! 上乗せポイントが一番お得なのを選ぶニャ!
風 まあまあ、慌てないで。目先のポイントに目がくらんで、使う機会が少ないものを選んでは本末転倒。よく行く店で使える決済サービスがおすすめです。
また、選んだ決済サービスによって、ポイントの付与時期や方法が違うことにも注意が必要。例えば電子マネーの場合、ポイント付与はチャージ時ですが、クレジットカードの場合はカード決済の金額に応じて後からポイントが付きます。
トク そっかー。普段コード決済を使っていないなら、クレカという選択肢もあるんだニャ。ちなみに、トクニャンが持っているのが楽天カードと三井住友VISAカードニャんだけど…。
風 楽天カードの場合は「楽天ポイント」、三井住友カードの場合は「Vポイント」が付与されます。自分のよく使う決済サービスが制度の対象かどうか、付与されるポイントは使いやすいか、総務省のウェブサイトでチェックするといいでしょう。
トク とりあえず、マイナンバーカードの申請から始めるニャ!
ファイナンシャルプランナー。家計改善、キャッシュレス決済活用術に定評。最近はYouTube「FUROUCHI vlog」にて日常の記録とともにお金の情報を発信。
(取材・文 澤田聡子、イラスト おおの麻里)
[日経ウーマン 2020年9月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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