フランスのスーパーの固形だし売り場。ここにもコンソメ味はない

この写真は、フランスのスーパーの固形だし売り場の様子。こちらでは「Consomme」と書かれた商品は見つからず、「Bouillon(ブイヨン)」もしくは「Fond(フォン)」しか見当たらない。味の素の公式サイトによると、「ブイヨンは肉と香味野菜、ブーケガルニで煮出しただし汁です。コンソメは、ブイヨンをさらに肉と野菜で煮出して、コク、うま味、香りを強くし、塩などで味を調えたスープです」とのこと。

なるほど、コンソメはすでに完成されたスープ、ブイヨンは素材から出ただし汁そのもののことだと理解できる。

では、スープ売り場に行けばコンソメスープが売っているのかと思いきや、「Veloute(ヴェルーテ)」とよばれるポタージュ系スープしか見当たらない。そして唯一、それらしいと思われるオニオングラタンスープはあったものの、「コンソメスープ」と表記しているわけではない。

フランスのスーパーのスープ売り場にもコンソメの姿はない

これは筆者の推測の域を出ないが、フランスでは一般的に、「コンソメ」というスープないし言葉が、ポテトチップスのフレーバーにするほどのなじみのあるものではないのかもしれない。

それではなぜ、「コンソメ」味が日本人の定番なのか。筆者がコンソメ味のポテトチップスで好きなブランドは、昔からずっと「コンソメパンチ」だ。発売元であるカルビーの公式サイトによると、「『コンソメパンチ』は、『うすしお味』『のりしお』に次ぐ3番目のフレーバーとして1978年に発売された」とのこと。発売から今年で42年も続くロングセラー商品だ。

ずっと気になっていた「パンチ」については、当時の流行語「パンチがきいている」が由来となっているらしい。「パンチ」は「元気のよい」「勢いのある」という意味で使われていたため、強く印象に残る新商品を発売したいという思いから「コンソメパンチ」と名付けられたそうだ。このマーケティングは、大成功だといえよう。意味を知らずとも「コンソメといえばパンチ」で、私をはじめ、おそらく多くの日本人の脳裏に刻み込まれている。

さらに深掘りしてみよう。カルビーのお客様センターによると、「コンソメ 」味の商品化にあたっては、「米国で人気だったバーベキュー味をヒントに、日本人に合うテーストを探して、フランス料理の定番、肉や野菜を煮込んだコンソメスープに行き着きました」とのこと。加えて、「味のキレを良くし、お客様に食べ進めていただけるようにするため酸味を加えることにし、酸味を複数検討した結果、ウメが味の切れに効果があったため、ウメを採用するに至りました」。

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