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コスパよく酸化しにくい 紙箱入りワイン注目アイテム

エンジョイ・ワイン(31)

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NIKKEI STYLE

四角い箱に入った大容量ワイン「バッグ・イン・ボックス」(BIB)がひそかな人気だ。外観がワインのイメージにそぐわないなどの理由で敬遠する人もいるが、実は、コストパフォーマンスに優れ、ガラス製のボトルにはない特長もたくさんある。おしゃれで高級なタイプも出てきており、気取らない家飲みにもカジュアルなパーティーにもぴったりだ。

東京都在住の鈴木亜矢果さんは、コアなワイン愛好家が集うワイン会にも参加するほどのワイン好き。BIBの愛用者でもある。先日は、ギリシャ産白ワイン「ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト」のBIBをオンラインで購入した。「そのちょっと前にレストランでボトルを飲んだらとてもおいしかったので、家でも飲みたいと思った」と話す。

著名なソムリエもその味わいに太鼓判を押すアルシミストは、750ミリリットル入りのボトルが1本1800円(税抜き希望小売価格)で、3リットル入りのBIBは1箱4000円(同)。3リットルはボトル4本分相当なので、かなりのお得感がある。

割安な秘密は容器の形や重さにある。輸送などの際、円柱形で首のところだけ細いガラス製のボトルは無駄にスペースを取るが、四角い形のBIBは効率よく重ねることができる。また、ボトルは重いものだと1本1キログラムもある。中身より重い場合もあり、紙箱のBIBとの差は歴然だ。これらが輸送や保管コストの違いを生み、小売価格にも跳ね返ってくる。

値段だけではない。BIBは、外側の容器は紙製だが中身はプラスチック製の袋で、ワインはその袋の中に入っている。バッグ・イン・ボックスと呼ばれるワケはこの二重構造にある。

この袋に取り付けられた特殊な注ぎ口からワインをつぐと、袋が自動的にしぼみ、中に空気が入りにくい仕組みになっている。一度抜栓したワインが劣化する最大の原因は、酸素との接触による酸化。BIBは酸化を極力防ぐことができ、抜栓後も中のワインが長持ちする。

だから、飲み残しを心配する必要がない。鈴木さんは「BIBは、約1カ月ぐらいかけて飲み切る。最初と最後のほうで味は多少変わるが、あまり気にならない」。また、「大容量なので、友達との家飲みにも重宝する」。

BIBの優れた点はまだある。鈴木さんはワインショップに自ら足を運んでワインを買うことも多い。ボトルだと1人で4本を運ぶのはかなりの重労働だが、BIBなら3リットル入りでも「意外と軽い」と言う。

世界のワイン市場では、「ワインはボトルに入っているもの」という固定観念が、若い世代を中心に徐々に崩れ始めている。缶ワインや小ぶりの袋に入ったワインが欧米市場で売れているのも、そのためだ。包装や保存技術の進化がこうした流れを後押しする。BIBも欧州の一部の国では人気が高い。

新型コロナウイルスの感染拡大で家飲み需要が増え、世界的にも売り上げが伸びている。日本でも、「新型コロナの感染が拡大し始めた時は、一時、欠品状態になった」と、BIBを扱う輸入業者ディオニー(京都市http://www.diony.com/)の担当者。この夏は、三密を回避できる屋外でのバーベキュー・パーティーが人気だったが、ワインショップ「トロワザムール」(東京・渋谷https://www.3amours.com/)によると、「バーベキュー用の需要も多かった」という。

では、数あるBIBの中から、ワイン専門店やオンラインショップで売られているワンランク上のBIBをいくつか紹介しよう。

冒頭でも紹介した「ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト」は、ギリシャの主要品種ロディティスなどをブレンド。スッキリとした味わいで、魚介類の料理にぴったりのワインだ。赤もある。

「ルナ―リア モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」(3リットル入り、税抜き参考小売価格4300円)は、イタリア・アブルッツォ州の赤ワイン。家をモチーフにしたかわいらしいデザインの容器で、持ち運び用の紐(ひも)も通常のBIBに比べて長めだ。モンテプルチアーノはイタリアの中部や南部で幅広く栽培されている人気品種で、豊かな果実味と豊富なタンニン(渋み)が特徴。このBIBのワインも品種の特性がよく出たフルボディーのワインで、牛肉を使った料理とよく合いそうだ。

ルナ―リアのBIBは他に、人気品種のピノグリージョ、マルヴァジアなどから造った白、オレンジ、ロゼがそれぞれ1種類ずつある。いずれもブドウは有機栽培に似たビオディナミ農法で栽培されている。

南フランス産の「マス・ド・ジャニーニ BIB シラー」は、やや小ぶりな2リットル入りで、3000円(税抜き参考小売価格)。こちらの容器も、細い葉の上を行進するテントウムシのイラストが描かれた、おしゃれでかわいらしいデザインだ。ブドウの有機栽培では害虫駆除のためにテントウムシを利用することがよくあるが、このワインのブドウも有機栽培だ。

シラーは世界的に有名な黒ブドウ品種だが、熟しすぎると酸味が抜け、ただ濃いだけの平凡な味わいのワインになりがちだ。このBIBのシラーは、香りの印象こそ濃いが、口に含むと酸味やタンニンとのバランスのよくとれたエレガントな味わいで、飲み疲れしない。他に、カリニャンから造った赤、ソーヴィニヨン・ブランなどをブレンドした白がある。いずれも3リットル入り3800円(同)。

「モンテプルチアーノ バッグ・イン・ボックス ロッソ」(3リットル入り、トロワザムールでの税込み小売価格3646円)は、ルナ―リアと同じイタリア・アブルッツォ州の赤ワイン。品種も同じだが、こちらのほうがやや軽めの味わいで、パーティーなどカジュアルな場にはより合いそうだ。トレッビアーノから造るフレッシュな味わいの白もある。

BIBは、お得感があり使い勝手もよい半面、大容量で、かつ容器の中身が見えないため、注意しないとつい飲み過ぎてしまう。自分で上手にコントロールしながら楽しみたい。

(ライター 猪瀬聖)

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