【日本人の心の中】
touched me? touchは「触る」っていう意味よね……。ってことはケニーはキャリーに触ったってこと?いくら同僚でも、さすがにそれはマナー違反よね。

touchは確かに「触る」という意味ですので、言葉通りに受け取ってしまい、ユウカはびっくりしてしまったようです。しかし、実はtouchには、「~を無心する」「~を巻き上げる」のような意味で使われることがあり、touch someone for ...で「~に……を求める」という意味になります。だいたい求められる対象は「お金」を指すことが多く、キャリーはケニーに触られたのではなく、お金を数ドルせびられたということになります。

実際の使い方をみていきましょう。

A: Was that person you were just with your nephew Mike? あれ? 今一緒にいたのおいっ子のマイク?

B: He came to give back some money. He touched me for 100 dollars last week. お金を借りに来たのよ。先週も100ドル持ってかれたのよ、また。

上記のように、forのあとに具体的な金額を入れて使うことが多いです。きちんとした貸し借りではなく、返すあてもなく、単純にお金をせびるようなニュアンスになります。また、金額ではなく、

Mike tried to touch me for the taxi fare home. マイクはタクシー代をせびろうとした。

のように使用目的を入れて使うこともあります。

他にも、put the touch on someoneも同じような意味があり、

My husband always puts the touch on me and uses the money to gamble. 旦那はいつもお金を無心し、ギャンブルに使ってしまう。

のように使います。合わせて覚えておきましょう。

a soft touchという表現があり、「説得しやすい相手」「御しやすい人」という意味で使われますが、実際には「お金を簡単に貸してくれる人」、「お金をすぐにあげちゃうう人」、つまり「いいかも」「金づる」というニュアンスで使われます。

A: Jesse seems to have lent money to Amanda again. またジェシーはアマンダにお金貸したらしいよ。

B: Jesse is a soft touch for her. ジェシーは彼女のいいカモよね。

となります。都合のいいひとを表す表現として使われています。

このように、touchにお金にまつわる意味合いが含まれている、ということはちょっと意外かもしれませんが、日常会話では使われますので、ぜひ押させえておきましょう。

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