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YOILABOのノンアルドリンク「THE MID(ザ ミッド)」。「CHAOS GRAPE(カオスグレープ)」(写真左)と「OVER THE GINGER(オーバー ザ ジンジャー)」(写真右)(各500ミリリットル/2800円・税込み)

“料理にペアリングするためのノンアルドリンク”というコンセプトで作られたのが食中ノンアルドリンク「THE MID(ザ ミッド)」だ。以前から先進的なレストランでは料理に合わせたノンアルドリンクをペアリングすることはあったが、こちらは家庭用。外食が利用できない状況において、自宅での食事とペアリングするノンアルドリンクとして設計された。同商品には赤と白の2種があり、見た目はワインのような雰囲気。肉料理や濃い味付けに合う赤の「CHAOS GRAPE」、魚料理や淡泊な味わいに合わせる白の「OVER THE GINGER」。現在はクラウドファンディングで提供しているが(10月11日18時まで)、今後販路を拡大する予定だ。

同商品の開発製造を手がけるYOILABO(ヨイラボ・福岡市)代表取締役の播磨直希さんは、「ノンアルにありがちな物足りなさを感じさせないよう、味の複雑さや立体感を出すために味を調節しました」と話す。ハーブやスパイス、茶葉などの素材を使いながら、素材ごとに抽出方法や温度を変えるなどして味の深みを出した。

ワインのように白ドリンクには魚介を合わせて

「飲める人と飲めない人がいて、食事に行っても遠慮したりされたりという気遣いに疲れた」という播磨さんは、ワインのように食事を引き立て、何杯でも飲めるノンアルドリンクを開発した。

試飲してみると、白ドリンク「OVER THE GINGER」はショウガの香りが強いわりに辛味は不思議と感じられず、甘みの中に爽快さを感じた。甘い華やいだ香りで気分が上がる飲み心地だ。ジャスミン茶をベースにショウガを合わせており、シナモンなどもプラスして作っているという。

赤ドリンクには濃いめの味の肉料理などが合う

赤の飲み口は甘酸っぱくフルーティーで、さらに酸味とほのかな渋みが感じられる。味に深みがあり飲みごたえもあるので肉料理などに合いそうだ。ワインの原料にもなる黒ブドウの果汁と紅茶をベースに、黒コショウやサンショウ、カシスなどで重厚感のある香りを出したという。

食事とともに飲むことを前提とした味設計のため、いずれもドリンク単品で飲むと少々個性的な味だが、食事と合わせるとおいしく飲め、特に個人的には、ローストビーフと赤ドリンクは肉のコクがよりおいしく感じた。ドリンクが食事にマッチする味であるかどうかは、酒でなくとも、食事を楽しむ上で重要だと実感できた。

同社では複数の茶をベースにした、レストラン向けの食中ノンアルドリンク「Pairing Tea(ペアリング ティー)」も販売している。「食事に仕方なくソフトドリンクを合わせてきた人たちの、新しい選択肢になる」と播磨さんは話す。

人々が飲食店で集まる機会が減ってきた一方、飲み物や飲み方は多様な広がりを見せている。個性豊かなおいしいノンアルコールドリンクも、確実にその選択肢の一つとなりそうだ。

※価格は特記がない限り税別

(フードライター 古滝直実)


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