十五夜の月・だんご・ウサギ なぜか子供時代を思う

年齢を重ねてから、月にウサギの模様が見えるようになった(イラストはイメージ=PIXTA)

この「スカッと」という言葉も、アポロと共に当時の私の記憶に強く残っている。

60年代に流行した清涼飲料水(コカ・コーラ)のコマーシャルソングの中で使われていたのだった。商品のシュワーッとした爽やかさが簡潔に伝わり人々の購買意欲を誘ったようで、父も当時、瓶の蓋を開けるたびに必ず「スカッとさわやか」と言っていたのが、私にもうつってしまったのだった。

すでに人類初の月面着陸から51年が経過し、アポロ計画が使命を終えて久しい。次に始まったスペースシャトル計画は、宇宙へのルーティーンアクセスの実現を目指したが、多大な予算と燃料を消費し、事故による犠牲者も出た。だがハッブル宇宙望遠鏡や宇宙ステーション開発への貢献もあった。船内で行われた様々な実験の成果は医療などへ今後生かされるのだろう。

私の方は、妙な事に年を経てから月のウサギが見えるようになった。まだタコにも見えるが、もう別にどちらだって良い。どちらも面白い。

お月見にだんごを作るようになったのは江戸時代のようだ。コメの収穫時期と重なる十五夜に、豊作への感謝をだんごに込めて高く重ね、少しでも月の神様に早く届けようとしたらしい。その気持ち、わかる。

もし月にウサギが本当にいたとして、お月見だんごと科学の粋を集めた宇宙開発技術が同居するこの地球を眺めているとしたら、ウサギは何を思うだろう?

今度のお月見には、そんなことを考えながら、もふもふセーターを着て、甘めに入れた番茶ミルクで温まってみようか。番茶ミルク、意外にイケますよ。

高木美保(たかぎ・みほ)
1962年生まれ、東京都出身。84年、映画「Wの悲劇」でデビュー後、ドラマ「華の嵐」の主役をはじめ、NHK大河ドラマ等に出演。またバラエティー番組にも挑戦し、人気を集める。98年11月、自然と共にある生活を求めて、栃木県那須高原に住まいを移し、農業にも取り組む。現在は芸能活動に加え、講演や執筆業など幅広い活動を展開。著書多数。
「健康」「お金」「働く」をキーワードに、人生100年時代を生きるヒントとなる情報を提供する「ウェルエイジング」を始めました。
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