変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

2階ビジネス書売り場のメインの平台で手書きの店頭販促(POP)をつけて展示する(三省堂書店有楽町店)

2階ビジネス書売り場のメインの平台で手書きの店頭販促(POP)をつけて展示する(三省堂書店有楽町店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は2~3カ月に1度訪れている準定点観測書店の三省堂書店有楽町店だ。都心のオフィス街の玄関口ともいえる有楽町駅前に立地する同店だが、最近は土曜日の来客が大きく増えているという。リモートワークで平日自宅で仕事をしている人が息抜きを兼ねて土曜日に街に出てきて、法律書や実務書などをまとめて買っていく。これが最近当たり前になった光景だ。そんな中、書店員が注目するのは、決算書の読み方をわかりやすく解説した会計のインフルエンサーによる入門書だった。

ツイッターで「#会計クイズ」を運営

その本は大手町のランダムウォーカー『世界一楽しい決算書の読み方』(KADOKAWA)。著者の大手町のランダムウォーカー氏は本書の略歴によれば、「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉にSNS(交流サイト)で「#会計クイズ」を運営する公認会計士。ツイッターのフォロワーは今では6万を数える。大手監査法人勤務を経て独立、企業研修やコンサルティング業務なども手がける。その著者が「とにかく楽しく決算書を読めるようになる」ことを主眼に書いたのが本書だ。

なぜ決算書は難しいと感じるか。著者によれば、一番の理由は「読んでも自分ごととして理解できないから」だという。多くの入門書はより簡単に、わかりやすくするために架空の企業の財務諸表を基に勉強するようになっている。これだと「顔のない人の名前を覚えるようなもの」で、記憶に定着しないと指摘する。そこで本書では、実在する企業の決算書を読むことで決算書の基本が身につくような仕掛けを施したという。

実在企業の決算書で「謎解き」を楽しむ

その仕掛けとは、まさに「#会計クイズ」の方法で、財務諸表からどんな企業なのかを当てたり、企業の隠された戦略を読み解いたりする「謎解き」の仕掛けだ。加えて、「会計クイズ」の勉強会にやってきた4人の個性的なメンバーによる会話形式で進行するため、話の展開もわかりやすい。

全体は序章プラス4章で構成。Chapter0で全体像を示した後、Chapter1~3で貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書をそれぞれ解説、Chapter4で貸借対照表と損益計算書のつながりを解説する。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック