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野菜たっぷり料理が人気のワインバー 東京・駒沢大学

2020/10/5
新鮮な野菜満載の「お野菜プレート」

同店のイチオシメニューは旬の新鮮な野菜を使った小皿料理「お野菜プレート」だ。「ぶどうとみょうがのマリネ」、「オクラの揚げ浸し」「トマトのアイオリソース」「カリフラワーの蒸し煮」「平茸(ひらたけ)のバルサミコマリネ」「紫白菜のサラダ」。

これらを日替わりの黒板メニューから選んで盛り合わせるスタイル。人気の品は早々に売り切れになることも多いので要注意だ。

どれも一見、和食の総菜のように見えるが、実はすべてに「ワインと味がつながるしかけ」が隠されている。例えば、ただゆでただけでは淡泊な味わいになりがちなカリフラワーはオリーブオイルとニンニク、昆布だしで蒸してうま味をプラスしている。

キノコやオクラはあらかじめ素揚げすることでコクを出し、水分でドレッシングの味が薄まりがちな紫ハクサイは隠し味におろしニンニクを、アクセントにマスタードを加えたドレッシングであえて、フレンチの一皿のような味わいに仕上げている。

トマトにかけたアイオリソース(卵黄、オリーブオイル、ニンニクなどのソース)には隠し味に味噌を使ってワインに通じる醸造のうま味を加えている。どれも、野菜だけなのにたまらなくワインが飲みたくなる味なのだ。

その中でも特に驚いたのが、「ぶどうとみょうがのマリネ」の相性の良さ。「ミョウガはいろいろなフルーツと相性がいいんですよ。カキやナシとも合いますが、ブドウは皮ごと食べてもらって、ワインと味をつなげています」(中新井さん)。この発想の自由さ・豊かさが、多彩な野菜料理を生みだしているのだろう。

「お野菜プレート」や料理メニューは旬の野菜の移り変わりによって内容も頻繁に変わるが、オールシーズン楽しめる大人気メニューがふたつある。

「神亀酒粕(かす)入りいちじくバター」は酒にぴったりのおつまみ

ひとつはこれを目当てに訪れる人もいるというほど人気の「神亀酒粕(かす)入りいちじくバター」。しっかりしたうま味がある辛口として有名な純米酒「神亀(しんかめ)」の酒かすと発酵バター、刻んだドライイチジクを混ぜて練って仕上げたひと品だ。

一般的な酒かすは酒の風味が強く残っていて生では食べづらいものも多い。いろいろな酒かすを試すなかで、「神亀」の柔らかさ、なめらかさといったテクスチャー、そのままなめてもおいしいクセの少なさも、ぴったり合ったのだという。具は当初干し柿で作っていたが、ある時、ドライイチジクを入れたら客に大好評だったため、そのまま定着した。

レーズンバターのようなこってり感を予想していたが、口に入れた瞬間は意外にさっぱりした味わいで、口どけもなめらか。だがゆっくり口の中で溶かしていると、時間差で酒かすの香りがほんのり広がり、最後にイチジクと発酵バターの甘みが残る。なんとも楽しいおつまみだ。

「ワインにも合いますが、酒かすを使っているので、やはりコクのあるタイプの日本酒、しかも熱かんとよく合います」(倉井さん)。ワインと合わせる場合は軽い味わいのものだと酒かすの風味に負けてしまうので、コクのある白ワインがお薦めだ。

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