2020/9/29

約款に明記された感染症は「災害」扱いも

終身保険や定期保険など死亡保障を担う保険に入り、災害での死亡を保障する特約を付けている場合には、万一、コロナで亡くなることがあれば、普通死亡保険金に加え、災害死亡保険金も支払われます。「災害」というと不慮の事故を思い浮かべますが、コレラやエボラ出血熱など約款に明記されている感染症も「災害」扱いになります。コロナもそこに加えられたため、災害死亡保険金も支払われるわけです。

療養のため仕事を休んだ場合の収入を保障する保険(就業不能保険など)を販売する生命保険会社も増えています。商品の内容は保険会社によって違いがあるので、免責期間や支払い要件などの確認は必要ですが、保障対象となる疾病を限定していないタイプの商品であれば、コロナに感染して入院や自宅療養をした場合も対象になります。

ただし、ステイホーム期間中のように勤務先の指示で自宅待機した場合はもちろん、濃厚接触者となって自宅待機している場合も「療養」ではないので保障対象となりません。

必要な保障を適切な額で備える

こうしてみると、残念にも実際にコロナに感染してしまった場合、保険金・給付金を受け取ることができ、保険が家計の助けになることが期待できます。しかし、感染はしていないが、コロナの影響で仕事を休まざるを得なかった場合まではカバーできません。

保険への加入を検討する際には「どうなれば保険金・給付金が受け取れるのか」という支払い要件をよく確認することが大切です。

保険は家計をリスクから守るのに役立つ商品ですが、加入しすぎると、その保険料負担が増えた分は本来、貯蓄できる金額を家計から失うことにつながり、資産形成にマイナス効果となってしまいます。それぞれの家庭に必要な保障を、適切な保障額で備えることが上手な家計運営といえます。

公的保障の不足分を保険で補う

さらに、保険への加入を手厚くすることを考える前に確認しておきたいのは、それぞれの家庭にすでに備わっている保障です。

まずは公的な保障です。死亡保障の場合、遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)がそれにあたります。

医療保障の場合は健康保険です。特に1カ月の自己負担額の上限が決められている高額療養費制度については、加入している健康保険の制度の内容をよく確認しましょう。

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勤務先によって付加給付など上乗せ