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入社翌日から在宅勤務 新入社員、戸惑いの半年と思い

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NIKKEI STYLE

今年の新入社員は新型コロナウイルスの騒ぎの中で社会人としての一歩を踏み出した。企業を取り巻く環境が激変して働き方やライフスタイルの見直しが進むなか、どのような思いで仕事と向き合い、半年間を過ごしたのか。同じ時期に日本経済新聞に入社した駆け出しの記者が話を聞いた。

スマホで接客練習

そごう・西武の内藤佳奈さん(23)は学生時代に帽子店でのアルバイトを通じて接客の楽しさを知り、この道を志した。西武池袋本店に配属され、9月から「お得意様部」で外商を担当する。

入社式の翌日から在宅勤務となった。「あしたから何をするのだろう」。戸惑う内藤さんにまず課せられたのはスマートフォンでの研修だった。動画で接客マナーや声のかけ方を学び、自宅で母を相手に言葉遣いや会計の練習を繰り返した。

その後は対面でのトレーニングを経て、6月からようやく売り場での勤務が始まった。お中元コーナーでの接客は緊張したが、「動画で学んでから対面での研修を受けたので、内容がよく頭に入ってきた」と振り返る。

接客時はマスクが欠かせない。声が通りにくいため、積極的にアイコンタクトを取るよう心がけて商品を提案した。「また内藤さんに頼みたい」。顧客からそう声をかけられて自信になった。

新型コロナの感染拡大で世間ではネット通販が伸びた。それでも「商品を手に取って、店員と相談しながら買い物できる百貨店の強みは変わらない」と考えている。

外商はベテラン社員が多い部署だが、「自分にしかできない提案をしたい」と自然体で挑む。(赤堀弘樹)

在宅で会議の準備

栗原知隆さん(25)は第一三共の開発チームでがん治療薬の臨床試験(治験)に取り組む。

転機は「高校の恩師ががんで亡くなったこと」だった。大学と大学院では生命科学を学び、医療を支える基礎研究に携わった。学会で研究者や患者とも出会い、医薬品の研究開発への思いを強くしたという。がん治療を主要事業に掲げる第一三共に入社し、夢に向かって一歩前進した。

コロナ下で在宅勤務が多い。通勤時間がなくなった分は、資料の読み込みや勉強に充てている。

やりがいを見いだしているのは医師とのミーティングだ。治験での協力を依頼する際は、忙しい医師に短時間で的を絞った説明が求められる。

悔しい経験もあった。会議で医師からの専門的な質問に答えられず、上司が助け舟を出した。すると医師と上司の間で会話が始まり「置いて行かれてしまった」のだ。医師の疑問に応えられるよう、入念な準備を心がけるようになった。

それだけに会議をうまくこなし、参加者から案件への理解が得られたときの達成感は大きい。

他にも研究開発の委託先や関係事業者など社内外の人と様々なやり取りが続く。「120%の成果を出しつつ、専門性を身につけたい」と力強く語る。(茂野新太)

寂しさを乗り越え

小田急電鉄の有馬りささん(23)は広報として沿線の魅力を伝える情報誌や社内報を制作している。「訪れた人が住みたくなる魅力を発信したい」と意気込む。

学生時代にイベント企画サークルのサブチーフを経験し、一人ひとりが活躍できる環境づくりにやりがいを感じた。人々が快適に過ごすことを支える仕事が「鉄道会社ならできるのでは」と考え、小田急に入った。

入社式や研修は少人数のグループで実施。例年より時間も短くなり、同期と接する時間が限られた。寂しさはあったが、それでも「社会人になる区切りなので、入社式があってうれしかった」と前向きに捉えた。

研修後の4月中旬には下北沢駅(東京・世田谷)に配属され、2カ月半ほど駅員として働いた。「何気なく使う駅が職場になったことが新鮮だった」と振り返る。専門知識を要する場面も多い。仕事を覚えるため、一緒に配属された同期と共有のノートを作り、情報交換して勉強した。

入社当初から異例の状況が続く。心配はあるが、上司や先輩らの手厚いサポートもあり、不安はかなり解消された。

「等身大の自分を大切に、前向きに過ごしてほしい」。学生にはそんなメッセージを話してくれた。(森匠太郎)

リモートに抵抗なく

「テクノロジーで世界を変えたい」。三井物産の伊藤友貴さん(29)はそう力を込める。学部で4年間、大学院で5年間の学生生活を経て入社。専攻していた自然言語処理で研究実績を残したが、「研究を実践に生かしたい」と就職を決めた。

配属はデジタル総合戦略部。社内外のデジタルトランスフォーメーション(DX)を担う。新型コロナで在宅勤務に。出社は2週間に1回程度だが、「大学時代から打ち合わせはリモートだった」といい抵抗はない。テレビ会議システムで実施した入社式も「このご時世だから仕方がない」と冷静に受けとめた。

商社を選んだ理由は「眠っているデータ」の存在を魅力に感じたからだ。商社が扱う幅広い商材に「ビジネスチャンスがある」とみる。「例えば、ラーメンのデータとミサイルのデータを掛け合わせれば、そこから新しい事業が生まれるかもしれない」

三井物産は2017年に商社で初めて最高デジタル責任者(CDO)を置いた。データ分析を手掛けるスタートアップとも柔軟に連携する経営姿勢が「すごく面白い」と感じ、入社を決めた。

「学生時代とは異なり責任も大きい」が、それだけにやりがいもある。夢に向かって着実に歩んでいる。(仲井成志)

前向きに、意識高く


 取材時には互いにコロナ下に入社した共通項から話が盛り上がった。
 森記者は「入社式があってよかった」という有馬さんの言葉に共感した。先が見通せない状況ではあったが、入社式に参加することで新人が得られるものは大きい。
 赤堀記者は内藤さんの「環境を言い訳にせず、自分でやりがいを見つける前向きさに感動した」。仲井記者は伊藤さんの「学生時代から自分のやりたいことが明確にあり、それを仕事に選んだ意識の高さが印象的だった」。また、茂野記者は栗原さんの「がんで恩師を亡くした経験を基に、製薬に打ち込む姿勢に感銘を受けた」という。
 新聞記者にとってコロナ下は「取材相手に直接会えない」「現場に行けない」といった制限が多い。試行錯誤を重ねる日々だが、新人記者らは他社の「同期」から受けた刺激を糧に「初心を忘れないようにしたい」と思いを新たにしていた。

[日本経済新聞朝刊 2020年9月23日付]

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