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『ヤング・シェルドン』 母子役が感じた家族の癒やし

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NIKKEI STYLE

米CBSネットワークの看板番組として、絶大な人気を誇った大ヒットコメディー『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』。2007~19年の全12シーズンが放送された。極めて優秀だがオタク気質全開で、変わり者の理系男子4人の日常を面白おかしく描いた本作で、ひときわ異彩を放っているのが20代の天才物理学者シェルドン・クーパーだ。テキサス東部出身で、11歳で大学に入学し、16歳で博士号を取得した頭脳の持ち主。皮肉屋で笑顔が苦手で極端な潔癖症であるなど、癖の強いキャラクターだ。そんなシェルドンの子供時代(1980年代後半から90年代)を描いたスピンオフ番組が、17年からCBSで放送が始まった『ヤング・シェルドン』である。シェルドン役のイアン・アーミテイジと母親メアリー役のゾーイ・ペリーに、作品の魅力についてオンラインで話を聞いた。

9歳のシェルドンは飛び級して高校に入学し、彼とは正反対の一般的なティーンエージャーである兄、ジョージーと同じ学校に通うことになる。おませな双子の妹ミッシーと兄、優しい両親のメアリーとジョージ、そしてちょっとぶっ飛んだバァバ(祖母)とともに、にぎやかに暮らすクーパー家の日常を描いた『ヤング・シェルドン』は、どこか懐かしさを感じさせるハートフルなファミリーコメディー。全米でシーズン4の放送が決定している人気作だ。

本作の最大の魅力は、個性的で愉快な家族の面々が繰り広げる絶妙なアンサンブル。特に主人公シェルドンと母メアリーの関係性は、ユーモラスでしばしば笑いを誘う一方で、ホロリと泣けてしまう心温まるシーンも多い。ペリーのことを「ママ・ゾーイ」と呼ぶアーミテイジは、最初に会ったときから「本物の親子のような感じがした」と言う。

「このシリーズに限ったことではないのだけれど、やっぱり俳優同士のケミストリーは大事だと思う。 クーパー家のみんなと初めて会った時は、あっという間に打ち解けることができた。熟練の共演者との仕事はとても楽しいものです。なかでもゾーイは抜群に演技が上手! そして現場にいる時もそうでない時も、あらゆる面で助けてくれた。ゾーイは素晴らしい人だよ。だから大好き」

そうにこやかに語るアーミテイジに対して、やさしいまなざしを向けるペリーもまた彼の才能を絶賛する。

「イアンは演技力の卓越した俳優で、見ているこっちも楽しくなる。天性の才能の持ち主ではあっても、妙に冷静な子役もいたりして、そういう子を見ていると『本心から楽しんでいるのかしら?』と心配になることもある。また悪い事に手を染める子役もいるけれど、イアンの場合、そんなことは全くない。心から演技を楽しんでいるみたいだし、上手だし、集中力もすごい。それにこう言うとイアンは恥ずかしがるかもしれないけれど、彼はとびっきりかわいいの(笑)」

「ありがとう、ママ・ゾーイ!」「どういたしまして!」とオンラインの画面越しにやりとりする様子からも、まさにオンでもオフでも2人がしっかりとした信頼関係を築いていることがうかがえた。

アーミテイジは現在12歳。父親は俳優、母親は演劇プロデューサーと芸能一家に育ち、とりわけブロードウェイなどの舞台に並々ならぬ情熱を持っており、YouTubeなどで演劇評を披露するといった一面も。人懐こい性格に笑顔がかわいらしい少年だが、話が達者で頭の回転が速い。記者の質問に対しても「それはとてもいい質問だね」と、しばしば考え深げな表情も見せる。そうしたキャラクターは、難解な物理学関連の話をとうとうとしゃべり、『ウォッチメン』などのアメコミや『スタートレック』などSF全般のサブカルチャーのオタクである、『ビッグバン★セオリー』のシェルドンを思わせるものもある。

アーミテイジはシェルドンを演じるにあたり、『ビッグバン★セオリー』でシェルドンを演じる演技派俳優ジム・パーソンズと、特にシェルドンの変わった癖などについて多くのことを話し合ったとか。そんなシェルドンとの共通点について聞くと、次のように語った。

「頭脳はもちろんシェルドンには負けるけど、僕にも変な癖があるんだ。例えば布と布がこすれあうのがとても嫌いで、靴下をはいてカーペットの上を歩いたり、靴下のままベッドに入るのが嫌だったりする。そういう変なこだわりポイントがあるところはシェルドンっぽいかも。あと、これはシェルドンとの共通点ではないかもしれないけれど、僕はいろいろなものを集めるのが好きなんだ。コインを集めるのも好きだし、あと歴史や科学も大好き。コミックも好きだけど、シェルドンほどの愛読者ではない。あと外国語を習うことも好き。残念ながら日本語は全然わからないのだけれど、習い始めないとね!」

ただし、シェルドンに共感できる部分は多いが、「彼は人付き合いが苦手だからか、無自覚に人を傷つけるところがある。そういうところは彼に注意してやりたいし、自分も気をつけなければならないと思う」と客観的にキャラクターを見る視点も。

憩いのひとときを提供できたらうれしい

劇中では、科学に関する難解な長セリフも多い。「シーズン1では、確かバァバとの共演シーンで、とても複雑なセリフで科学的なことを言わないといけなかったんだけど、言い終えて即座に忘れた。『この知識は二度と使わないから、脳に負担をかけるのはやめよう』と意識的に記憶から追いやったんだ」とにっこり。その直後に、シーズン1の第6話の長セリフをさらりと披露し、「脚本を読んで『ええ!  こんなことを言わないといけないの!?』とびっくりした。覚えるのにかなり時間がかかったよ」と、神妙な面持ちで語る。「もう絶対に忘れることはないわね(笑)」とペリーにつっこまれて場の笑いを誘うなど、劇中と同じく取材でも大人顔負けのエンタテイナーぶりを見せた。

一方のペリーも実力派の人気俳優ロリー・メトカーフとジェフ・ペリーを両親に持ち、早くから演技に親しみ、シカゴの名門劇団ステッペンウルフシアターカンパニーでキャリアを積んだ。実は『ビッグバン★セオリー』でシェルドンの母親を演じたのが、ほかでもないメトカーフ。その若い頃を、実の娘であるペリーが演じるという機会を得たことを「にわかに信じ難かった」という。

「長年母の演じるメアリーを楽しく見てきたけれど、スピンオフが制作されるかもしれないという話を耳にした時、母に『オーディションを受けるべきよ』と言われた。それでやってみようと思った。実際に演じることができて夢のよう」

役作りについては、メアリーの姿勢や歩き方、声色といった動作の基本を押さえるために、『ビッグバン★セオリー』で母が出演しているエピソードを全て見直したというペリー。さらに母親とは多くのことを話し合ったというが、最も参考になったのは「とにかく脚本に身を委ねるべきだ」という助言だったという。

「脚本家たちはキャラクターのことを知り尽くしているし、子育て中で大忙しのメアリーのライフステージに合わせた書き方をしてくれている。だから『ヤング・シェルドン』のメアリーは『ビッグバン★セオリー』のメアリーとは少し違う。脚本家の思い描いたメアリーを演じることができたなら、それ以上望むことはない」

近年は動画配信サービスの普及とも相まって、より過激さや刺激を追求したり、政治的メッセージが強かったりする番組が多い。一方で、スマホもSNSもない時代の、テキサス州の架空の町を舞台にした『ヤング・シェルドン』の平和的で心地良い作品の世界観は、文字通り息抜きができるような癒やしを視聴者に与えてくれる。そういった本作の良さや必要性については、どのように考えているのだろうか。

「視聴者からはよく『家族や子供たちと一緒に楽しむことができてうれしい』というコメントをいただく。テレビ・コンテンツはますます多様化しており、特定の世代に向けたものが多いなかで、幅広い世代に楽しんでもらえるシリーズがあるのは貴重。今は特に世界中が大変な時代だから、多くの人が家族とのひとときに、安らぎと慰めを見いだしているのではないかと思う。そうした人々に『ヤング・シェルドン』で憩いのひとときを提供できたらうれしい」とゾーイ。

一方、アーミテイジは「僕は母とリアリティーショー『ル・ポールのドラァグ・レース』や『Don't(原題)』というゲームショーなどを一緒に見たりするのだけど、そういう派手すぎない番組が良いんだ。政治色の強いものなどに視聴者が食傷気味になっているなかで、『ヤング・シェルドン』は新鮮なシリーズだと思う。ママ・ゾーイが言うように、今はコンテンツが世代ごとに細分化されている。だから僕が見るアニメーションの『スーパーヒーロー・パンツマン』に母は興味を示さないし、 母の見る『20/20』という報道番組は僕も見たいと思わない。そういうなかで、誰しもが共感できて楽しめるシリーズがあるのは良いことだと思う」と答えてくれた。

(ライター 今祥枝)

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