観察とは問題点を発見すること、分析とは発見した問題点について「なぜそうなのか」と疑問を重ねていくこと、判断とは、観察と分析に基づいて、改善改革案を立てることで、このキーワードが社員の働き方の原点となって、最終的に社員とニトリそれぞれの進化が続いている。これがニトリの働き方だ。

店舗の売り上げを増やすことから始まって商品開発、店舗開発、物流改革、採用から社内の情報システム構築など、ありとあらゆる働く場所でロマンとビジョンを共有しながら目の前の仕事の改善改革に取り組む社員たちの働き方が体験談として収められているのが、本書の読みどころといっていいだろう。似鳥氏の考え方が現場でどのような結果を生んでいるかが具体的に読み取れる。他社や他の業界で働く人にとっても仕事の進め方として参考になる事例がいろいろと見つけられるはずだ。

「個別企業名の入った本は売れ筋上位に顔を出すのは珍しいが、やはり業績のいい会社ということが売れている背景だろう」とビジネス書を担当する本店マネジャーの川原敏治さんは話す。

企業研究ムックが店頭では一番の売れ行き

それでは先週のベスト5を見ていこう。

(1)デジタル化する世界と金融山岡浩巳ほか著(きんざい)
(2)お金って不思議。金運はこうして動き出すの ミラクルマネーの法則尾崎友俐著(幻冬舎)
(3)「会社四季報」業界地図 2021年版東洋経済新報社編(東洋経済新報社)
(4)BCG次の10年で勝つ経営ボストンコンサルティンググループ編著(日本経済新聞出版)
(5)武器としての図で考える習慣平井孝志著(東洋経済新報社)

(八重洲ブックセンター本店、2020年9月6~12日)

1位は北欧各国のフィンテックの現状を視察したエコノミストらによる現地リポート。2位の本は、女性起業家が金運をつかみたい人に、そのための考え方や習慣を説いている。3位は最新版の企業研究ムックで、店頭での売れ行きはこれが一番だという。4位は、変化の時代を勝ち抜くための企業の行動指針と考えるべきポイントを提示したボストンコンサルティンググループによる戦略指南書。5位は8月に同書店を訪れたときに「図で考える思考法 ビジネスの武器にする使い方を説く」の記事で紹介したビジネス思考法の本だ。今回紹介した似鳥氏の本は7位だった。

(水柿武志)

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