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親子3代で楽しめるフレンチやジビエ 東京・六本木

2020/9/28
オマールエビを1尾丸ごと使って作る「オマール海老フライ」

もうひとつのスペシャリテはオマールエビ1尾を丸ごと使って作る一皿「オマール海老フライ」。こんがりキツネ色に揚がったフライは外はサクっと香ばしく、中はしっとりプリプリの傑作。

エビの弾力はかなりのもので、かむたびに口の中いっぱいにうま味が広がる。

プレートの中央を彩るのは殻(から)やツメまで丸ごとミキサーにかけて作ったアメリケーヌソース。そこにカレーオイルを少々加えることで、エビの濃厚なうま味の中にスパイシーさがプラス。惜しみなくたっぷりと付けて味わえば、思わず笑みがこぼれてしまうおいしさ。

フライの横にたわら状に添えられているのはオマールエビのハサミ部分の身で作ったタルタル。濃厚でクリーミーなタルタルに、レモンの酸味が加わった絶妙な味わい。肉感を残しているので、単体で食べても、フライとともに口に運んでも楽しい。

ちなみに、スペシャリテのひとつにエビフライをすえているのは波多野猛さんの洋食へのこだわりゆえ。都内の有名フレンチをはじめ、パリの星付きフレンチで研さんを積んできた。料理人としてのキャリアスタートが洋食店「グリル満天星」だったこともあり、その経験を生かし、コースには必ず洋食メニューを取り入れているのだ。

「本日のジビエ」は野生の山バト

そして「本日のジビエ」として登場したのが、ピジョンラミエ(野生の山バト)である。

ササミ、ムネ肉、モモ肉の3つの部位を楽しめるローストは内臓や血液を余すことなく使ったソースとともに口に運び、ハトのうま味をゆっくりと堪能するのが粋。鉄分豊富な濃厚ソースをまとった肉はうま味が倍増して、命をいただいている感謝の念がわき起こってくる。素揚げしたゴボウの土の香りとも相性抜群だ。

「親子3代で楽しめるお店を目指しているので、野性味がガツンとくる料理ではなく、食べやすい味わいを心がけています」(波多野さん)

たしかに、大胆な盛り付けでありながら、ひと口食べると驚くほど軟らかく、上品な味わい。しっとりとレアに仕上げたピジョンラミエにはジビエ特有の臭みは一切ない。

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