おなか締めず在宅ワークも快適 伸縮素材のスラックス
特集 リモートワークに適した秋のビジネスウエア(下)
リモートワークなど、働き方が変化したことで、新しい生活様式に合った機能的かつ実用的な衣料品に注目が集まっている。今回は、オフィスカジュアルに対応する上品なデザインで、シャープなのに快適に着こなせる、ストレッチ素材を使用したオン・オフ兼用スラックスを紹介する。通勤や休日の街歩きはもちろん、リモートワーク時のパンツとしても重宝するはず。
シワになりにくいストレッチ生地を使用
セレクトショップのアバハウスインターナショナル(東京・渋谷)と、デジタルマーケティング企業のオプト(東京・千代田)の協業による「IT-JACKET PROJECT」の「イージースラックス」。ビジネスパーソンが心地良く機能的に働けるように、素材や縫製にこだわっており、同シリーズのジャケットとのセットアップにも対応する。
縦横に伸縮する2wayストレッチ生地を使用。着席時も窮屈さを感じることがなく、ウエストはひものついたドローコード仕様で調節可能なため、おなかまわりも苦しくない。ベルトループもついているので、ベルトをすればオフィスでも着用できるだろう。ウエスト部分の裏地には、シャツの裾が出ないように滑り止めテープもついている。
ウールのような風合いだが、ポリエステルを主とした化繊生地を使用している。そのため速乾性があり、3シーズン着用可能だ。シワにもなりにくく、形態安定性に優れたウオッシャブル仕様なので、自宅で洗濯後、アイロンがけをしなくても着られるのがうれしい。
IT-JACKET PROJECTは、2019年11月にクラウドファンディングサービスで55日間の先行予約販売を実施。セットアップ・ジャケット単品・パンツ単品で合計923万円を受注したヒット商品だ。「パンツ単品の販売実績(9月2日現在)は、店頭一般販売と受注販売を合わせると約460本、500万円程度の売り上げ」とアバハウスインターナショナルのメンズPR小林肇氏は話す。
長時間デスクワークを行うIT職、外回りで歩くことが多い営業職など、幅広いビジネスパーソンから支持を得ているという。機能面に加えて、「手の出しやすい価格も人気の理由ではないか」と小林氏は分析する。
おなかを締め付けないサイドリブ付き
「働き方の変化からジャケパンスタイルやイージーパンツで出社される方が多くなっている」と話すのは、ナノ・ユニバース(東京・渋谷)のプレス山内良太氏。機能的なウエアの需要は年々高まり、同社も積極的にラインアップを拡充しているという。
そんなナノ・ユニバースの注目作が、レーヨンを主とした化繊生地を使用し、抜群のストレッチ性を持つ高機能スラックス「サイドリブイージースラックス」だ。細身でシャープなシルエットながら、快適なはき心地を実現している。
ウエストはドローコード仕様となっており、さらに両サイドにリブを付けている点が特徴だ。伸縮性の高いサイドリブにより、着席時もおなかまわりを締め付けることがなく、長時間のデスクワークも快適に行える。
イージースラックスだが、センターシーム入りで上品な仕上がり。また、生地には格子柄の織り柄が細かく入っており、さりげないポイントとなっている。スタイリッシュなくるぶし丈で着まわし力も抜群だ。
本作はオフィスカジュアルに最適で、オン・オフ問わず着用できることから、20代後半~40代のビジネスパーソンに支持されているという。
自転車通勤を快適にする機能が満載
オン・オフ兼用の高機能パンツなら、自転車シーンを背景にウエアやバッグなどを展開するナリフリ(東京・渋谷)のパンツも見逃せない。
今回紹介するのは、高収縮ポリエステル素材「LYCRA COOLMAX」を採用した「ストレッチベンチレーションスラックス」。非常に軽く、伸縮性があり、吸汗速乾性を備えている点が特徴だ。速乾性の高いメッシュライニングが腰から、ひざ下までついているため、ドライなはき心地を長時間キープできるという。
ウエスト部分の裏地には、シャツインしたときの滑り止めとしてシリコンコードを採用。自転車に乗って前かがみになっても、シャツの裾が出にくい設計となっている。
熱のこもりやすい腰まわりにベンチレーションを搭載するなど、暑さ対策・蒸れ対策も万全。自転車ユーザーに寄り添ったオリジナリティーの高い仕上がりが魅力だ。
共地のジャケットも展開されており、セットアップでの着用も可能。タウンユースはもちろんのこと、オフィスカジュアルにも対応するアイテムとなっている。
「新型コロナウイルスの影響から自転車ユーザーが増えたこともあり、緊急事態宣言解除後から売り上げが伸長している」(ナリフリのPRを担当するヒットユニオンの堀口達矢氏)。主な購買層は30~40代で、やはり自転車通勤のビジネスパーソンから支持されているという。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
関連企業・業界