欲しいものについて、その理由を掘り下げてみましょう。本当に必要か、いま買わなくてはだめなのか、来年の今も使っているだろうか、などと考えていくのです。自分のこづかいの金額が決まっていると、一層真剣に考えるはずです。

その結果、「今月のこづかい1000円で600円のこれを買うと、残り400円。これでは他のものは買えないな。今月は600円のものはやめて、来月にしよう」と、自分で自分の必要なものに優先順位をつけ、それに合わせて購入を検討していくことができるようになるのです。時には間違いもあるかもしれませんが、ベースにこのような考えを持てるなら、素晴らしいです。

なかなかそういったきっかけがないという場合、あえて「欲しいものリスト」を作らせてみることも一つの手段です。

今月のこづかいで何を買いたいのか、一つずつ書き出してみます。そして、その値段を店頭で、またはインターネットで一つずつ調べます。そのリサーチした情報をもとに、お子さんと一緒にウォンツを掘り下げながら、購入する優先順位を考えていくのです。繰り返していくと、子どもが自分で「いま買うべきか」を自然に考えるようになり、しっかりとした金銭感覚が形成されていくことになります。

そして、その間に気が付くことも多くあるはずです。ニーズとウォンツの優先順位です。ニーズはいわば生きるのに必要な支出。収入や自分が使うことができるお金には限りがありますから、その中で生きたお金の使い方をする必要はあります。ですからニーズを優先し手に入れてから、ウォンツを満たしていくということが理解できるはずです。

このような金銭感覚を養うことを経験しないまま大人になり、欲しいという思いだけで支出をしてしまうと、生きるために必要なものを手に入れられないままお金を失い、暮らしに困るということも起こり得ます。

お金に困らない大人に育てるためにも、お金の「ニーズとウォンツ」は子どもに伝えたいことの一つです。高校生など大きな子どもにも伝えたいですが、ある程度自分の価値観ができている場合もあります。できれば小学校4年生くらいなど、こづかいをもらい始める年齢から、意識させたいことです。

ぜひ、お子さんと「ニーズとウォンツ」の話をしてみてはいかがでしょうか。

横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、これまでの相談件数は2万3000件を突破。著書に『はじめての人のための3000円投資生活』『年収200万円からの貯金生活宣言』など。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。