白百合で知った多様な生き方 異色女性官僚の高校時代須賀千鶴・世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長(下)

須賀千鶴・世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長
須賀千鶴・世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長

全国屈指のミッション系名門女子校の白百合学園(東京・千代田)。世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターの須賀千鶴センター長(経済産業省から出向中)は、幼稚園から高校まで15年間を白百合で学んだ。東京大学法学部を経て経産省に入省。多様性を重視する異色の女性官僚として活躍する。その源泉は白百合で培われた。

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「熱中できることを見つけてしまったので、部活に力を入れることができなくなりました」。高校生の頃、唐突にこんな内容の手紙を仲の良かったバスケットボール部の先輩や同期に送った。1996年に全国の中高生がディベートを競う「ディベート甲子園」がスタートしたからだった。

私には国際弁護士になりたいという夢がありました。小学校高学年の時、「十二人の怒れる男」という米国の法廷映画を鑑賞したのがきっかけです。1人の弁護士が陪審員に向けて情熱的に語りかけ、粘り強く論理的に説得する姿に心を打たれました。子供の頃から口ゲンカは強かったのですが、ロジカルに議論する能力には欠けていました。

ディベートでは、「日本は首相公選制を導入すべきか否か」などのテーマが出され、賛成派と反対派にくじ引きで分かれ、論理的に議論して第三者が勝敗を判定するわけです。自然、政治や経済にも関心を持つようになりますし、相手側はどう論じるのかを想像しながら話す力が身につきました。白百合にはディベートのチームはなかったので、ディベート甲子園の第1回優勝校である茨城県の江戸川学園取手高校のチームと積極的に交流して力を磨きました。

白百合は良妻賢母を育成する女子校というイメージがあると思いますが、実際には国際性や多様性に富んだ人材が少なくありません。私の友人も海外で活動する芸術家やテレビ局の海外特派員、有名劇団の照明スタッフなど多士済々。白百合は礼儀や校則が厳しく、同質な人たちが集まって濃密に過ごす小さなコミュニティーですが、外部の多様な人たちとの交流を大事する学校でした。

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