日本と世界を変えるには 隠れた「とがった個」つなぐA.T.カーニー日本代表 関灘茂氏 (4)

様々な組織にいる同じ志を持つ人材を探して、横断的なつながりをつくりたい(写真はイメージ=PIXTA)
様々な組織にいる同じ志を持つ人材を探して、横断的なつながりをつくりたい(写真はイメージ=PIXTA)

世界水準の人材・組織を生み出すには、個々人がどのような発想で働き、マネジメントすることが必要か。関灘茂氏は外資系コンサルティングファーム、A.T.カーニーに新卒で入社し、38歳で日本オフィスの代表に就任。関灘氏が取り組んできた、A.T.カーニーを「最も信頼され評価される組織」にするための改革とはどのようなものなのか。4回目は各組織にいる「日本と世界を変えたい」という志を持つ人たちをつなげる取り組みについて紹介します。

<<【前回】ベゾス・ペイジ・ジョブズ級に 人材は高い目線で育成

2008年に立ち上げられた東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)の第1期から、私は第28代東京大学総長である小宮山宏先生による「課題先進国日本と課題設定の重要性」という講義のモデレーターを担当させていただきました。

これをきっかけに、東洋経済新報社のThink!という雑誌向けの記事を小宮山先生と共同で執筆しました。この執筆過程において、小宮山先生から多くのことを学び、刺激を受けましたが、最も記憶に残っているのは「『課題先進国』日本であるからこそ、『課題解決先進国』になるチャンスがあり得る」という未来志向の言葉です。

解決策無き課題設定には価値がない

ローマクラブが資源と地球の有限性に着目し、1972年に発表された成長の限界。「人口増加や環境汚染などの現在の傾向が続けば、100年以内に地球上の成長は限界に達する」という警鐘に代表されるように、問題提起にも大きな価値があります。

また、問題提起にとどまることなく、問題の原因を深堀りし、根本原因を突き止め、解決策を用意できる範囲を見極めた上で、的確な課題を設定し解決策を設計することは、より大きな価値があります。当時、モデレーターとして参加した私にとっては、「解決策無き課題設定には価値がない」という言葉が、印象的でした。

また、宗教・哲学・経済・金融・政治・環境・医療・ものづくり・脳科学・情報科学・物質科学・宇宙・建築などの幅広い分野の専門書を読み込んだ上での、各分野の最前線で研究されている学者の方々の講義・議論は知的刺激にあふれるものでした。

注目記事
次のページ
次元を動く・磁石になる・実験する、の3つの地力
今こそ始める学び特集