九州食市のメニュー「鉄鍋餃子」(写真は16個盛りで、1199円・税別)。手作りギョーザで毎日売り切れる料理だ

ギョーザ、ラーメン、唐揚げ、焼き鳥・串ものなどは全19店に異なったメニューがあり、入店した店以外からも「出前」が取れるため、食べ比べができる。

中でもギョーザの食べ比べは人気が高い。毎日売り切れてしまうという博多名物の「鉄鍋餃子」をはじめ、揚げ焼きで皮がパリっとした「高知名物 屋台餃子」や、みそだれで食べる「神戸みそだれ餃子」など、格好の酒のつまみになる小ぶりのギョーザが多いのも、食べ比べたくなる理由だろう。

「高知名物 屋台餃子」(10個盛り。999円・税別)。ポン酢だれで、後味さっぱり。四国食市のメニュー

未だ、都民の都外への旅行や帰省がままならない中、日本各地の食が集結する渋谷横丁は順調な滑り出しを見せる。特に人気があるのが、沖縄食市や九州食市、北海道食市だという。

「神戸みそだれ餃子」(9個盛り。999円・税別)。「近畿食市1」で提供。たれが違うだけでなくこのギョーザのあんは濃厚な味わいで、食べ比べると、それぞれのギョーザにかなり違いがある

ここ渋谷横丁のほかにも、近年あちこちで見かけるようになった人気の横丁業態だが、口火を切ったのは浜倉的商店製作所社長・浜倉好宣氏が2008年に手掛けた東京・恵比寿の「恵比寿横丁」である。シャッター街と化していた駅近くの公設市場跡地を横丁として再生した。「社長は当時、最新の店舗デザインと創作料理を売りにした店を展開する外食企業に勤めていたのですが、自分が飲みに行くのは縄のれんの店ばかり。自分らしくいられる場所は大衆酒場だと気づき、会社に大衆酒場をやりたいと申し出たものの、社の方針が異なり企画が通らなかった。そこで独立して横丁を立ち上げたんです」と安藤氏は説明する。

恵比寿横丁のオープン当初は30、40代の客が中心だったというが、女性芸人が「ナンパスポット」として紹介したことなどで、近年は若者に人気の場所となっている。横丁業態の開発には、古き良き日本の「横丁文化」を次の世代につなげたいという思いもあったというが、今まさに幅広い世代にその文化が浸透してきた形だ。