ビジカジの装いがますます市民権を得た昨今、軽快さを感じさせるTシャツの着こなしはオンオフともに活躍が期待できる。とはいえ、歳相応の装いの品格は損なうわけにはいかない。TシャツにはTシャツの、大人の流儀がある。シンプルゆえに奥深い、その着方を知ってほしい。
LESSON 1
ジャケットとベストマッチなサイズ感を知る
形がシンプルであればこそ、些細なサイズの違いが印象に大きな影響を及ぼす。ジャケットを羽織ったときに、着丈のバランスが問われるTシャツ選びは、ともすればシャツよりもシビアになる必要がある。
■BARNEYS NEW YORK(バーニーズ ニューヨーク)
軽量なメッシュ生地は撥水性にも優れる
サイズ毎に微調整したシルエットは、身幅着丈共に程よくゆとりを持たせつつ、決してルーズにならないベストバランスを構築。素材は希少なギザ・コットンを採用し、アルビニ社が編み上げた。 2万3000円(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)
Best Size 1 ネックは詰まったものを
シャツと違って襟がない分、首元は重要なポイント。首元が詰まった、開きが少ないものを選べばきちんと感を保ち着こなすことができる。
Best Size 2 身幅はミドルフィット
立った状態でシワが入ることなくジャケットに押されてヨレることもないジャストフィットを。袖の幅においても同様だ。
Best Size 3 着丈はベルト下約7cm
出裾はパンツ前立ての下部分が覗く程度に。ポケットに手を入れた際に、シワが寄り過ぎないのが理想だ。ここではMサイズで着丈66.8cm。
《こんなサイズ・ディテールには注意!》
ゆるく開いた首元 首回りがフィットしていないシャツを着たときのように、ダラしなく見えてしまう。肌面積は基本的に減らすこと。
ビッグシルエット だぼだぼとしたビッグシルエットは、だらしない印象を与える。ジャケットを着てもしわが出すぎないものを。
股下にかかる長い着丈 パンツの前立てが隠れる丈はルーズな印象を与える。生地の弛み感が目立たない着丈の長さを選ぼう。
Vネックは深すぎ厳禁 深すぎるVゾーンは、肌の露出が大きくなるので禁物だ。写真のVネックより深くなり鎖骨下が露出するものは避けよう。
タイト過ぎるフィット 基本的に、大人の男性が身体のラインを見せるのは避けたい。それでも肌が透けるようなら、アンダーウェアを着るのもいい。
ベルト位置の短い着丈 チビTに見える着丈だとジャケット丈とのチグハグ感が出てしまう。ベルトが完全に隠れてしまうことが絶対条件だ。