日経トレンディ

お先にトクだ値スペシャルで気を付けたいのは、乗車駅と降車駅が指定されている点。例えば、こまちは東京駅・上野駅・大宮駅と秋田駅が乗降駅に指定されており、東京・上野・大宮の各駅から秋田駅の手前にある大曲駅や角館駅への割引設定はない。

乗降駅が指定された区間に限って割引が適用される

指定駅の手前で降りても十分に割安

もっとも、東京駅から秋田駅まで8950円の切符を買って、大曲駅や角館駅で降りることは可能だ。途中下車で切符の区間の一部を無駄にするとしても、東京駅~大曲駅間の通常期の価格1万7250円(新幹線eチケット)や東京駅~角館駅間の1万6920円(同)に比べればかなり安く乗れることになる。

また例えば、山形新幹線「つばさ」は東京・上野・大宮の各駅と山形駅が乗降駅に指定されており、山形駅より先にある天童駅や新庄駅への割引設定はない。そこでひとまず東京駅から山形駅まで半額で行き、追加料金を払って天童駅や新庄駅まで乗るといった方法も取れる。このような使い方でも、この切符のメリットは十分に得られそうだ。

列車に乗り遅れた場合は指定席特急券が無効になり、後続列車の自由席に振り替えるなどの救済はない(乗車券は当日に限り有効)。また、変更や払い戻しに関しても幾つかの制約がある。

北陸新幹線の「かがやき」「はくたか」については、半額になる利用期間が9月30日までと短い点に注意。この2つの列車には、30%引きのネット限定切符「お先にトクだ値」が20年8月20日~21年3月31日に別途設定されている。

なおJR西日本も、かがやき・はくたかの“激安”切符「eチケット早特21」を販売している。こちらも利用期間は20年8月20日~9月30日で、指定区間が半額になる。また別途、30%引きの「eチケット早特14」が21年3月31日まで設定されている。同社のネットサービス「e5489」限定で申し込める。

コロナウイルスが今後どう収束するかについては先行きが不透明だが、東京発着の旅行が対象外となっているGoToトラベルキャンペーンを使えない都民が何らかの事情で都外に出る必要に迫られたら、代替手段としてこれらのお得な切符を利用するのは一案だ。地方から東京方面への移動にも同様に活用できる。また利用期間は21年3月末までと長いので、コロナ禍がある程度落ち着いてから旅行に使う計画を立てても遅くはないだろう。

(日経トレンディ 小谷真幸)

[日経クロストレンド 2020年8月24日の記事を再構成]

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