iDeCoどう変わる? 条件緩和で加入しやすく

2020/9/12
個人型確定拠出年金(イデコ)のパンフレット
個人型確定拠出年金(イデコ)のパンフレット
イチ子 老後に受け取れる年金に関する法律が改正され、会社員が全員「iDeCo(イデコ)」という制度に入りやすくなるんだって。
からすけ イデコってお姉ちゃんの名前に似てるね。老後にもらえるお金が増えるということは、僕たちの将来にも関係あるのかな?

条件緩和で加入しやすく

からすけ そもそも、イデコって何なの?

イチ子 「個人型確定拠出年金(DC)」の愛称よ。年をとったり、病気やけがで働けなくなったり、なくなったりした際に定期的にお金を受け取れる制度が年金。イデコはその一つよ。イデコのしくみ自体は2002年からあるけれど、16年9月に現在の愛称になったのよ。

日本の年金制度はよく「3階建て」構造になっていると説明されるの。20歳以上60歳未満のすべての国民の加入が義務付けられている「国民年金」(キーワード)が1階部分、会社員や公務員などの加入が義務の「厚生年金」などが2階部分ということね。国民年金と厚生年金は「公的年金」と呼ばれ、現在働いている世代が保険料を支払い、高齢者などの受け取る世代を支える仕組みよ。イデコや企業が従業員向けに準備する「企業年金」は3階部分ね。

からすけ そうするとイデコの加入は義務じゃないの?

イチ子 イデコは多くの人が加入できる資格を持つけど、加入するかどうかは個人で決められるの。企業年金も導入するかどうかや、どのタイプを導入するかを企業が独自に決められるのよ。いずれも公的年金に上乗せして受け取れるようにすることで、老後に不安なく生活できるようにするのが目的なの。私的年金とも呼ばれるわ。

企業年金には受け取り額があらかじめ決まっている「確定給付型年金」と、どの金融商品で運用するかを加入者が選び、その運用結果で受け取り額が決まる「企業型DC」があるの。イデコは企業年金ではないけれど、どんな金融商品で運用するかを加入者が選ぶDCの一種。掛け金と呼ばれる費用を加入者が負担するので「個人型DC」という呼び方もするの。

多様化する働き方や高齢化に対応

からすけ イデコを利用する人は増えているの?

イチ子 厚生労働省の調査によると、イデコの加入者は20年3月末時点で約156万3000人。前年と比べて29%増えたの。イデコの加入者はとくにここ数年で急増していて、5年前(21万3000人)と比べると7.3倍に増えているのよ。

からすけ すごい増え方だね。なんで急増してるのかな?

イチ子 最も大きな要因は、加入できる対象者が増えたからね。17年1月から、企業年金を導入する企業に勤める会社員や、公務員や専業主婦(夫)がイデコに加入できるようになったの。それまでは自営業者や企業年金のない企業に勤める会社員などに限られていたのよ。対象が拡大したことでイデコの認知度そのものが高まり、利用しようと考える人が増えたことも影響があるかもしれないわね。

からすけ イデコに加入するメリットを教えて。

イチ子 老後資金が増えること以外では、支払う税金の額を減らせるのよ。預貯金で受け取った利息や、株式の配当金や投資信託の分配金には通常、毎年約20%分の税金がかかるけど、イデコは運用中は税金がかからないの。運用で得た利益から税金を差し引かれないので、運用成績が良くなる利点もあるわ。掛け金も全額、費用としてその年に稼いだ所得から引いた上で課税するため、納税額も安くなるわね。

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