家電も使えるポータブル電源
ここまでスマホの充電をメインに考えてきたが、最後に電化製品を緊急時でも使えるようにする電源を紹介しよう。利用する場面は少ないと思うが、何らかの事情で避難所ではなく自宅で避難生活を過ごすときなど、家電がまったく使えないのは厳しい。暑い時期ならクーラーは無理でも扇風機くらいは動かしたい。
こうした家電の利用に欠かせないのがポータブル電源だ。大容量のバッテリーを搭載し、高出力に対応する。またACコンセントを装備し、家電のプラグを直接させる。
最近は、車中泊やキャンプなどで家電を使いたいという需要も多く、ポータブル電源の種類も増えてきた。バッテリー容量や最大出力などの違いで実に様々な製品が出回っている。高額な製品だと10万円を優に超えるが、それらは電子レンジやドライヤーも利用できるなど、価格なりの高性能を備える。
万が一の備えで、さほど高出力の家電を使わないのであれば、実売3万円程度の製品で十分だろう。例えば、中国サンバレーの日本法人が販売する「RAVPower RP-PB187」は容量7万200mAhと、最大消費電力15ワットほどの扇風機を半日程度は動かせ、スマホなら40回はフル充電できる。



ポータブル電源は数カ月に一度充電するメンテナンスが必要だが、1台あると家の防災レベルを1ランク上げてくれるのは間違いない。
(ライター 原如宏)