30~50代の転職 ポストコロナに求められる3つの常識経営者JP社長 井上和幸

欲しい・欲しくない人材が二極化する傾向

実は、ビフォーコロナからMBO(Management By Objective、目標管理制度)や最近ではOKR(Objectives and Key Results、目標と主要な結果)での業務設定と達成管理をしっかりと運用してきた企業や社員の皆さんからすれば、ウィズコロナでリモートワークが主体となっても、業務そのものが必ずしもオンラインではさばけないという類いのものがある場合を除けば、職務遂行やマネジメントにおいては特に変化を感じることなく、支障なく業務を遂行していると思います。

今、ミドルやシニアの転職・採用において、はっきりと二極化しつつあるのは、2つのグループです。第1のグループは、「業務委託」的に職務を明確に設定することができ、その成果の具合、達成度合いをメジャラブル(計測可能)に自己認識と共有できるという「(転職者を採用する側から)求められる一群」。そして、もう一つのグループは専門職種が「人事」「経理財務」「営業」「マーケティング」などと明確であっても、具体的に職務内容を設定したうえで、遂行管理・達成管理ができるのかについてあいまいな「求められない一群」です。

新常識(2)「終身雇用マインド」で転職せよ

働き方の面では業務委託的スタイルを取れる人材が求められるわけですが、では会社や組織との関係性についてもスポットスポットでの業務を請け負う形でよいのかといえば、もしあなたが正社員の中核人材として働きたいということであれば、話は全く異なります。

ミドルやシニアの人材について、経営者や企業側がぜひ採用したいと思うマインドセットは「生涯、これを追求します」「この事業、御社のミッション、ビジョンをライフワークとします」という、本音の気概・意気込みです。いわば、「終身雇用マインド」です。

「えっ、いまどき終身雇用?」。そう思われるかもしれません。もちろん、しがみつくような雇用ありきでの終身雇用を指しているわけではありません。しかし、これからの正社員、コア社員、しかもそのなかでマネジメントや経営を担うようなミドルやシニアに関しては、ある面、青臭いミッションやビジョン(最近では「パーパス」がバズワードになっていますが)、それらへのコミットメントがある人材に絞って採用したいという意向が非常に強くなっています。

これは、企業や事業の存続そのものが、こうした理念や価値観、社会に成し遂げたいものの明確さ、本気度合いと完全一致していることと大きな関係があると私は感じています。企業も人も、中途半端な気持ちや行動では、ポストコロナ時代に生き残ることは難しいということだと思います。

新常識(2)は「『終身雇用マインド』で転職せよ」です。皆さん、転職検討先企業に対して、入社後、「勤め上げるぞ、勤め上げたい、ライフワークとしたい」と思えていますか?

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