スバル新型「レヴォーグ」 自慢の運転支援さらに進化

2020/9/27
2020年10月15日に正式発表される新型「スバル・レヴォーグ」。2019年の東京モーターショーに展示されたデザインスタディーとほぼ変わらない形に仕上がっている(写真:田村 弥、以下同)
2020年10月15日に正式発表される新型「スバル・レヴォーグ」。2019年の東京モーターショーに展示されたデザインスタディーとほぼ変わらない形に仕上がっている(写真:田村 弥、以下同)
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発売迫る「スバル・レヴォーグ」の新型に先行試乗。人気のスポーツワゴンの2代目は、どんなクルマに仕上がったのか? プロトタイプの試乗会でわかった“先代からの進化”について詳しくリポートする。

気合の伝わるリニューアル

新型スバル・レヴォーグのプロトタイプ試乗会が開催された。次世代「EyeSight(アイサイト)」の機能体験がメインだが、クローズドスペースの限られた条件ながら、新旧レヴォーグに乗ることもできたので、こちらも簡単ながら報告したい。まずは、ニューレヴォーグのモデル紹介から。

2代目となる新型レヴォーグは、現行「インプレッサ」で使われる「スバルグローバルプラットフォーム」をブラッシュアップしたシャシーに、「Performance × Advanced」をデザインテーマにしたワゴンボディーを載せる。2020年8月20日に先行予約が始まり、同年10月15日に正式発表となる予定だ。

今回リリースされたのは、新開発の1.8リッター水平対向4気筒ターボ(最高出力177PS、最大トルク300N・m)を搭載したモデル。これまでの1.6リッターにかわるもので、2リッターのレヴォーグは当面カタログから落ちる。追って、排気量を拡大した上級版がラインアップに加わるだろう。1.8リッターボクサーに組み合わされるトランスミッションは、リニアトロニックことマニュアルモード付きのCVTのみ。駆動方式は、全車4WDとなる。

グッとシャープさを増した新型レヴォーグは、ホイールベースがこれまでより20mm長くなり、インプレッサと同じ2670mmとなった。ボディー全長は65mm延びて4755mm、全幅は15mmワイドになったが、それでもギリギリ1800mmを超えない1795mmに抑えられる。全高は変わらず1500mmだ。大きくなった寸法は主に車内スペースの拡張に充てられ、前席の左右間が20mm増したほか、前後席間のディスタンスを25mm増やして後席スペースを広くしている。

グレードは、17インチホイールを履くスタンダードの「GT」、足まわりが18インチになるハイグレード版「GT-H」、そしてボルドー×ブラックの革内装が施された「STI Sport」の3種類に大別される。そのそれぞれに、さらなる先進装備が与えられた「EX」グレードが用意され、全6グレードで構成される。価格は未定だが、GTが280万円付近、GT-Hが300万円前後、そしてSTI Sportがさらに40万円高のイメージ。EX仕様は、いずれも35万円高になりそうだ。

先代に比べ全長が65mm延長された新型「レヴォーグ」。1800mm以下の全幅と1500mmの全高は、国内の使用環境に配慮して守られた

モデルチェンジの目玉となるEXグレードには、車内のセンターコンソールに11.6インチの縦型ディスプレーが設けられ、“ブツからない技術”たるアイサイトは衛星や地図情報を利用する「アイサイトX」にグレードアップされて運転支援システムも充実。さらにヘルプセンター(ヘルプネット)などとつながるコネクティッドサービスが標準装備となる。

プラットホームの刷新、新開発エンジンの搭載、そして先進安全技術の採用と、新しいレヴォーグは、スバルの主力モデルらしい力の入ったモデルチェンジである。

新世代のスバルを実感

インプレッサのワゴン版ともいえる新型レヴォーグは、「フルインナーフレーム構造」と呼ばれるボディー構造をスバル車として初めて採用。ボディーの骨格を組み上げてから外板を溶接することで、シャシーと上屋の結合を強固にすることを狙った。荷室として長くなったリアのオーバーハング部には補強が施され、またフロアの構造用接着剤の使用範囲もインプレッサの約4倍、27mに達する。ボディーのねじり剛性は、先代レヴォーグより44%の向上をみたという。

ボディーは、骨格を強固に組んでからパネルを溶接する新工法を採用。構造用接着剤の使用範囲拡大と相まって、ねじり剛性は先代より44%向上した

ボディーの剛性アップは、テールゲート開口部を広げることと密接に関係していて、新型はゲートの幅を30mm、高さを4mm拡大。荷物の積み込みやすさに磨きがかけられた。荷室内の左右ホイールハウス間も20mm広げられ、使い勝手も配慮されている。

絶対的には車両寸法に左右される荷室容量だが、新型レヴォーグでは床下のサブトランクを最大限に活用。実質的な容量アップに努めている。床下の収納部は、旧型より29リッター大きな69リッターを確保。床上の通常スペースと合わせると39リッタープラスの合計561リッターを実現した。大型トランクケース4個、またはゴルフバッグ4個セットを搭載可能で、4人分のキャンプ道具を積んでも、後方視界を確保できるのが自慢だ。後席に2人座っても、センターのバックレストのみ倒してスキーなどの長尺物を載せられる、4:2:4の分割可倒式リアシートは継続採用された。

荷室にはフル乗車時でもゴルフバッグを4つ収納可能。床下には、広めの予備収納スペース(容量69リッター)も確保されている。

新型レヴォーグは、基本的にはキープコンセプトの外観ながら、前後フェンダーの踏ん張り感が増し、新形状のドアミラーやリアのエアアウトレットに空力処理が見て取れる。ダイナミックでスポーティーなエクステリアだ。

開閉時の操作感にもこだわったドアを開けると、新型デジタルコックピットが乗員を迎えてくれる。メーターナセル内には12.3インチのフル液晶パネルが計器類を表示し、センターの11.6インチ縦型センターインフォメーションディスプレーがスバル車らしからぬ(!?)派手な未来感を演出する(いずれもEXグレードに標準装備)。

前者のメーターパネルは、一般的な速度&回転計のほか、地図やアイサイトの作動状況をメインに表示する画面にも切り替え可能だ。後者のセンターモニターは、あたかもタブレット端末のように指で操作できるのはもちろん、ナビ、空調、オーディオ操作のほか、スマートフォンと連携することもできる。スバル車が新世代に入ったことを実感させられるデバイスである。

パワフルになって燃費も向上

新開発の水平対向エンジンは可変バルブタイミング機構を持つ直噴ターボで、80.6×88.0mmのボア×ストローク、1795ccの排気量から、177PS/5200-5600rpmの最高出力、300N・m/1600-3600rpmの最大トルクを発生する。先代は1599ccの排気量で、ボア×ストローク=78.8×82.0mm。最高出力170PS/4800-5600rpm、最大トルク250N・m/1800-4800rpm。新開発エンジンは、ロングストローク化を推し進め、排気量の拡大以上のトルク増を得ている。

新エンジン開発の眼目はもちろん燃費向上。このCB18ユニットは、インジェクターの改良、ポート形状の変更で混合気のより速やかな燃焼を実現しており、しかも低回転域、低負荷領域では希薄燃焼を行う。NOx処理は、ディーゼルエンジンのように金属に吸着後、適時リッチ燃焼によって無害化するLNT触媒を用いる。

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