巣ごもり需要で家庭用の流しそうめんマシンも人気(写真提供:タカラトミーアーツ)

玩具・ぬいぐるみ・雑貨などの製造・販売を行うタカラトミーアーツ(東京・葛飾)では、ウオータースライダー型流しそうめんマシンの販売が好調だという。

「今年、昨年対比1.5倍の販売数を維持しています。夏に向けての商品なので、季節に合わせての盛り上がりというところもありますが、家の中で楽しみながら食事ができるツールという点ではコロナ自粛の影響も大きいと思われます」(タカラトミーアーツ事業企画部広報の中村佑子さん)

同社で最初の流しそうめんマシン「ビッグストリームそうめんスライダー」が発売されたのは2016年6月。遊園地のプールのウオータースライダーに着想を得たという。

「流しそうめんに玩具メーカーならではのエンターテインメント性・遊び要素を入れたマシンが作れないかと考えたのが開発に至ったキッカケです。そうめんがきれいに流れて見える角度やカーブを検証するのが一番大変でした。『東京サマーランド』(東京・あきる野市)に何度も通い、本物のスライダーの設計をされた方にその特徴を教えていただき、商品に反映することにこだわりました。」(中村さん)。

今年4月に発売された最新作「ビッグストリームそうめんスライダーカスタム」は、人数やテーブルサイズに合わせてスライダーパーツをカスタマイズできるもの。同社が販売している、レールを自由に組み合わせることができる鉄道おもちゃ「プラレール」の流しそうめん版とでもいおうか。

1人用から4~5人用のスライダーにカスタム可能だが、中でも「ソーシャルディスタンス」を意識した1人用の「シングルコース」に注目が集まっている。

「流しそうめんといえば大人数で楽しむイメージがありましたが、最新作では『ソロ流しそうめん』が楽しめるシングルコースもあることに多くの反応をいただきました。シングルコースをそれぞれ組み立てて親しい人たちと画面越しに流しそうめんを楽しみたいとの声もいただいております」と中村さん。

1人流しそうめんのオンライン飲み会、さぞかし盛り上がりそうだ。

さて、日本のそうめんの発祥は三輪そうめんのふるさと・奈良県桜井市だとされている。今からさかのぼること約1200余年前、この地方を納める日本最古の神社の1つ、大神神社のご神孫一族が、飢饉(ききん)と疫病に苦しんでいる人々の救済を祈願したところ、神託をたまわったとのこと。神からの啓示のままに小麦をまき、その粉を水でこねて延ばしたものがそうめんの始まりなのだとか。

疫病救済祈願から生まれたそうめんが、今の時代、新型コロナウイルスという疫病が流行する中で人々を料理のわずらわしさから救済してくれたり、楽しませてくれたりしている。偶然の一致かもしれないが、非常に興味深い。今日も疫病救済を祈りながら、そうめんをいただくとしよう。

(ライター 柏木珠希)

メールマガジン登録
大人のレストランガイド