服はサイズが命 「年齢相応のたたずまい」は上質からメーカーズシャツ鎌倉社長 貞末奈名子さん(下)

「だれもが取り入れられ、万人受けするおしゃれを提案したい」と話すメーカーズシャツ鎌倉の貞末奈名子社長
「だれもが取り入れられ、万人受けするおしゃれを提案したい」と話すメーカーズシャツ鎌倉の貞末奈名子社長

メーカーズシャツ鎌倉社長の貞末奈名子さんは22年前に入社した後、ニューヨークや上海での出店に携わるなかで、日中米のビジネスパーソンの装いの違いを観察してきた。一流のビジネスパーソンは何にこだわるのか。年齢にふさわしいたたずまいとは何か――。装いは人に何かしらの元気を与え、ほめられれば気持ちが華やぎ、自信もつく。今の仕事を通じて、服装に関心のない人が一歩を踏み出し、ファッションが面白くなるきっかけをつくることが使命だと考えている。女性社長の視点で、今の時代のきちんとした仕事の装いを語ってもらった。(この記事の〈上〉は「『まず、いい物を』VAN出身父母の教え 鎌倉シャツ社長」




意外と見られている「服のサイズが合っているか」

――働き盛りの男性のスタイルではどこが気になりますか。

「サイズ感が気になります。スーツを着ている男の人でも、若い人ほどパンツはぱっつんぱっつんでお尻がはみ出そうで。プロに見てもらってアドバイスを受けたらいいのに、と感じることはしょっちゅうあります。一緒に歩いているときに父(貞末良雄会長)はよく男性の後ろ姿をみて、上着の背中に出る横に引っ張られたような、微妙な『つれ』を指摘していました。『ほうら、ツキ(ツキじわ)がでている』と。欧米の階級社会の上の層の人はジャケットのサイズに本当にこだわるそうです。特にグローバルな仕事をする時には、自分のサイズに合ったオーダーメードを着用するようにしたほうがよい、周囲は意外と見ているものだ、と話していました」

――ニューヨークや上海進出に携わり、日本との違いを感じましたか。

「アメリカを見ていて、これからはスーツを着るシーンが減っていくのかな、とは感じています。ふだんのニューヨーカーはシャツが多い。うちのお店にくる人もシャツとパンツ姿で、長袖をまくりあげてやってきます。そんな時でも、おしゃれな方ほど、ものすごくサイズ感にこだわっていることがよく分かります。ちなみに間違っても半袖シャツは着ないですけど」

メンズライクなジャケットにはアクセサリーで遊ぶ。接しやすい雰囲気を作ることも大切という

「ただ、日本でもアメリカでも、女性よりも男性のほうがきちんとしている気がします。アスレジャー(スポーツテイストを取り入れたウエア)の流行で米国の女性の中にはぴったりしたヨガパンツで通勤する人がいて、男性よりも洋服が少々崩れている感じ。また、オフィス街でブラウスとタイトスカートといった格好をする女性は、セクシーさを表現することを心がけていますね。日本の女性はゆるい服装で、かわいいイメージが好きな人が多いのですが、上海でもそういった女性は少なくて、日本固有のものです。グローバルにみて、すてきではない気がします」

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