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「銀座ふくよし」のたこ焼きは、焼く際の油を極力抑えた繊細でやわらかい関西風だ

銀座ふくよしのたこ焼きもこれを踏襲しているため、ふっくらした軟らかい口当たりだ。その繊細な食感を楽しんだ後、だしの良い香りが鼻に抜ける。なんともおいしい。「そのまんま」はたしかに何も付けずに食べても生地だけで美味。

添えてある塩を付けなくても酒とつまめるくらい味は濃厚だ。ソースやかつお節をたっぷりのせた「ぜんぶのせ」は、これはこれで生地とぴったり。女性客に人気だという「タバモッツァ」は「タバスコ」の辛さとまろやかなモッツァレラチーズの組み合わせがハマる。

最後にイカ焼きを。たこ焼きと違い、より弾力のある生地で、イカをオムレツのように包んで焼き上げたもの。むちっとした生地にイカの歯ごたえ、濃厚なソース、マヨネーズの塩気と、すべての調和がたまらない。

「うちは午後2時から(土日祝日は午後1時から)夜まで通し営業をしていますが、お客様は20~50代と幅広いです。小腹を満たしたい方、昼からたこ焼きで飲みたい方、仕事の打ち合わせをされる方など様々ですね」と店長の福田純也さん。

まだ明るい午後の取材中、会社員風の女性、ビジネスマン、大学生がひっきりなしに訪れていた。多様な客が、昼過ぎからたこ焼きをうまそうにほお張る姿を見ていたら不思議な気分に。ここは銀座なのか、大阪なのか……。

「たこ焼きの概念が変わる」と客に評判の「8864(ハッパロクジュウシ)」

2店目は、銀座からも歩けるがやや新橋より、「8864(ハッパロクジュウシ)」だ。コンセプトは「お酒が飲めるたこ焼きダイニング」。店内はおしゃれなスペインバルのような雰囲気で、たこ焼きを焼く鉄板の対面にはずらりとワイングラスが並んでいる。ビールやハイボール、カクテルのほか、ワインもグラスとボトル(約30種)をそろえる。まさに酒と楽しめるたこ焼き店だ。

たこ焼きは、こちらも油少なめでふわりと焼く純関西風。定番メニューの「素焼き」「しお」「ソース」(各6個入り500円・税別)と季節メニューの「きざみわさびマヨ」(各6個入り600円・税別)を、お薦めのスパークリングワインと味わってみた。生地は軟らかく、時間がたつとしぼんでいくが、食感はふわっふわ。たこ焼きというよりクリームコロッケの中身を食べている感覚だ。何も付けずに味わうのが「素焼き」。

「ソース」でほんのり甘めのソースと食べても美味。また「しお」はネギの辛味やコショウの辛みがだしの効いた軟らかい生地を引き立てる。シュワシュワのスパークリングワインと合わせて箸が止まらない。筆者が長年「たこ焼き」だと思っていた食べ物とは別物のようだ。店長の野一元(のいちはじめ)さんに感想を伝えると、「うちで食べて『たこ焼きってこんなにおいしいんだね』とおっしゃってくださるお客様は多いです」とはにかむ。

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