ランボルギーニ・ウラカンEVO RWD 加速するほど安定

2020/9/13
ランボルギーニ・ウラカンEVOに追加された後輪駆動モデル「RWD」を試乗した(写真:郡大二郎、撮影協力:河口湖ステラシアター、以下同)
ランボルギーニ・ウラカンEVOに追加された後輪駆動モデル「RWD」を試乗した(写真:郡大二郎、撮影協力:河口湖ステラシアター、以下同)
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「ランボルギーニ・ウラカンEVO」に追加設定された後輪駆動モデル「RWD」に試乗。フロントの駆動機構や後輪操舵システムを取り外し軽量化された、イタリアンスーパーカーの伝統ともいえるミドシップ+後輪駆動の走りやいかに?

まるでポルシェのようだ

ランボルギーニ復活の立役者「ガヤルド」が登場したのは2003年だから、振り返ればもうずいぶんと昔の話だが、確か試乗会はローマ近郊のヴァレルンガサーキットで行われた。

最初のモデルはパワーユニットもウラカンと同じV10ながら排気量は5リッターで500PS、ビスカスカップリングを採用した4WDだった。その際に、アウディ傘下に入ったから4WDにする必要があったのか、と水を向けたところ、エンジニアが「4WD化による重量増加は最大でも70kg程度で燃費への影響も数パーセントにとどまる。それを考慮しても、ハンドリングや高速域でのスタビリティーなどメリットのほうが大きい」と理路整然と説明してくれたのを覚えている。

その時は、ほうほう、なるほどと納得させられたのだが、後の展開はご存じの通り。エンジンはどんどんパワーアップしていくいっぽうで、軽量化を追求した「スーパーレジェーラ」などという硬派な軽量限定モデルどころか後輪駆動モデルも投入。縦横無尽にラインナップを拡充していった。何だよ、結局全部出すんじゃないか、とあの時の彼に言い返したいぐらいだが、おかげでガヤルドはランボルギーニ史上最高のヒット作となった。

「ランボルギーニ・ウラカンEVO」をベースとした後輪駆動モデル「ウラカンEVO RWD」。2020年1月10日に日本導入が発表された。ベース価格は2653万9635円

その後はその繰り返し。ウラカンにモデルチェンジしてからも同様に、新型に切り替えて基本性能を大きく引き上げた後は、スパイダーや後輪駆動モデルを送り出して着々とポートフォリオを強固なものとするのが戦略だ。

自分たちのプログラム通りに着々と、それこそ某日本車メーカーよりはるかに堅実に事業計画を推し進めている。まるでポルシェを見ているようだ。こういう時代なんだなあ、と感慨ひとしおである。

計画通りのRWD

ガヤルドの後を受けて2014年にデビューしたウラカンのいわば最終進化形が、2019年に発表されたその名もズバリのEVOである。熱き血潮のマルチシリンダーユニットをたぎらせる直線番長。そんなかつてのランボルギーニ像は、最新のウラカンEVOにはまったく当てはまらない。今では貴重な自然吸気V10ユニットを回した時の爆発力はもちろん変わらないが、常用域での高い洗練度が現代のランボルギーニの特徴である。

ウラカンは、ランボルギーニ最大のヒット作だったガヤルドの2倍のペース(ざっと年間2500台)で売れているらしいが、実際2019年秋にはガヤルドの半分の5年でガヤルドの総生産台数(1万4022台)を超え、最も成功したスーパースポーツカーの座を確実にしている。

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