野村不・プラウドタワー亀戸クロス 下町楽しめる934戸
今回の目利き 村田真氏
東京・江東区のJR総武線・亀戸駅東口から徒歩2分。京葉道路に面した約2.3ヘクタールの区画で、野村不動産の手掛ける複合開発「KAMEIDO PROJECT」の建設工事が進んでいる。個性派ショッピングモールとして地域住民に親しまれていた「サンストリート亀戸」の跡地だ。2017年末に土地を入手した野村不はこの商業施設に倣い、副都心でありながら下町色が濃いこの街の「最適解」となる施設を短期間で完成させることに注力した。
地上25階・地下2階建ての免震ツインタワー「プラウドタワー亀戸クロス」(全934戸)の敷地は区画西側の一帯だ。駅に近い北側が「ゲートタワー」(452戸)、南側が「ブライトタワー」(482戸)で、路地状広場を挟んで対面する東側の商業施設と空中デッキで結ばれる。竣工は22年1月、入居開始は同年3月の予定だ。売り主には三菱地所レジデンスも名を連ねるが、事業協力者住戸はなく、全戸が一般分譲される。
南北方向に細長い平面で内廊下としたため、大半の住戸は東向きか西向きになる。5階から24階までは垂直方向に同じ広さの住戸が積み重なる。共働きの子育て世帯とDINKSを想定し、専有面積60平方メートル台半ばの2LDKと70平方メートル台後半の3LDKをそろえている。二重床を利用したセントラル方式の空調システムやサイホン式の排水システムを導入する。生活者目線で実用性を追求した工夫も随所にちりばめられている。
20年3月にスタートした第1期販売の対象はブライトタワーの西向きと南向きの住戸で平均坪単価は360万円。1次の150戸は即日完売し、7月に延期した2次の65戸もほぼ完売した。東向き住戸中心の第2期は9月中旬に開始する予定だ。
販売担当者は「臨海部を含めても競合物件はない」と強気だ。「巣ごもり生活」の長期化で家族と生活する場として住宅を見直す動きが出ていることも追い風になると期待している。
(日経BP 日経クロステック編集 シニアエディター)
[日経産業新聞2020年8月13日付]
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