敵役は派手なスリーピースに…

今回の半沢直樹の戦いを一言でいったら、「ネクタイの結び目の大きさ対決」である。味方で唯一派手なスーツスタイルのミッチー(及川光博)演じる渡真利は別として、敵役の香川照之演じる大和田常務も、市川猿之助演じる伊佐山も、片岡愛之助演じるおねぇキャラの黒崎も、いつもテカテカした生地のストライプの派手なスリーピースに派手なチーフを挿して、派手なタイをごん太(ぶと)な結び目で締めている。

強い個性を放つキャラ。スーツも独特だ(左から役柄名)渡真利、黒崎、中野渡、大和田(c)TBS

これが歌舞伎まさりのオーバーアクションなセリフ回し&顔芸と相まって、いやぁ~、これほどネクタイの結び目とスリーピーススーツがヒール演技に一役買っているドラマはない。余談ですが、スーツファッションにあまり興味がない女性から見たら、半沢直樹の悪役はみんな伊勢丹メンズ館のスーツ売り場の店員さんに見えるそうです。なんとなく、スゲェー納得。

市川猿之助が演じる伊佐山(左)はストライプが目立つスーツ(c)TBS

いよいよドラマは航空会社再建の戦いへと突入。ますます半沢直樹の倍返しが楽しみになってきた。

次なる敵はごん太の結び目のスリーピーススーツではなく、航空会社と政権である。筆者の知り合いの某航空会社で客室乗務員主任をしていた女性から聞いた話によると、航空会社の役員クラスともなると、派手なストライプとかスリーピースとか着ている人なんて見たことがなくて、みんな上質でこぎれいなグレーのスーツなのだそうだ。たぶん銀座の和光とか英国屋系のオーダースーツでしょうね。となると、後半戦は「控えめスーツ対決」になりそうだ。

後半戦の新敵キャラ、江口のりこ演じる「い・ま・じゃ・ない」の女性政治家の白井国土交通大臣の動向も見逃せない。さすがに女性のキャリアファッションには詳しくないが、やっぱあの白いスカートスーツのモデルって、あの方ですかね?

いで あつし
1961年静岡生まれ。コピーライターとしてパルコ、西武などの広告を手掛ける。雑誌「ポパイ」にエディターとして参加。大のアメカジ通として知られライター、コラムニストとしてメンズファッション誌、TV誌、新聞などで執筆。「ビギン」、「MEN’S EX」、JR東海道新幹線グリーン車内誌「ひととき」で連載コラムを持つ。

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